ナミビア でレンタカー旅行 その8 ~いよいよナミブ砂漠へ突入
現在時刻は11時。目的地は320km先なので、休憩を入れると午後5時には余裕で着くはず。
まずは昨日走ったB2を内陸へ戻っていきます。
そしたら突然現れたのがこちら。
砂山が道路を侵食しています。昨日は無かったので、強風によって12時間で道路が埋まったのでしょう。正直驚きです。
運転する人なら分かると思うんですが、カーブでイン方向が見えないってめちゃくちゃ危険なんですよ。これは見た目よりヤバい状況だと思います。舗装路だから100km/hは普通は出るし。
で、こういうブルドーザーで砂を避けていました。これ毎日やってるのかなぁ。だとしたら相当大変ですね。
砂山地帯を10分ほどで抜けてからひたすら舗装路を爆走します。
地平線しか見えねぇ、と思ったら馬がいました。なぜ、馬?どこから来たんだろう。
12時くらいに昨日も昼飯を食べたアウスに到着。
で、昨日と同じレストランで昼食を食べます。
紅茶とイカの唐揚げのようなもので一服。いや〜やっぱり安定して美味い食事は気力を回復させますね(昨日の夕飯を思い出しながら)。
さて、ここからはひたすらダートです。時速60km/hでドコドコ進んでいきましょう。砂利の駐車場を60km/hで走ることを想像すれば大体の揺れ具合が想像出来るかと思います。
アウスからナミブ砂漠へはC13道を北上すればいいのですが、景色が良さそうな脇道を進んでみます。D707道へ。
C道よりもさらにガタガタです。どうやらダート道は定期的にブルドーザーが砂をさらって平らにしているらしく、C道よりもD道の方がさらう頻度が低いから走りにくいという事っぽいですね。
さて、このD707なんですが……景色が素晴らしいんですよねぇ。
赤い砂と黄色い枯れ草しかありません。他はなんにも無し!こりゃすごいな!今思うと景色の良さではこの旅No.2くらいだったかもしれませんね。
ただし、完全になんもない訳ではなく、キャンプ場への脇道らしきものも時々あります。どうやら向こうの岩山付近にあるらしいのですがスルー。
そんな景色の中を走っていると前方に動物見えました。
オリックス!2頭だけで砂漠をうろついていました。
おぉ……すごい筋肉。平和そうな外見ですが筋肉はしっかり野生動物ですね。
さて、上の写真の道路脇を見れば分かりますが、砂が結構溜まっています。この砂が曲者で、タイヤを取られてスタックすると動け出せなくなり、通りかがった車に助けてもらうしかなくなるかもしれないのです。
正直砂漠のど真ん中で立ち往生とか本当に勘弁なのです。ですが、ですが、ここで恐れていた事態が……!50km/hくらいで走ってるとハンドルが僅かに取られてゆっくりと蛇行し始めました。車内に緊張が走る!スリップしないように30km/hくらいで慎重に、一方で止まらないように5分ほど運転し続けると、いつもの砂利混じりのダートに戻りました。
ふぅ〜焦ったぁ〜。これは結構ビビりました。前述したようにこの道は脇道なので通行量が極端に少ないのです。万が一、スタックやスリップで動けなくなったらと思うとゾッとしますね。
そんなこんなで大平原を抜けて若干山岳地帯っぽくなってきました。
なんか山の上に生えていますねぇ……。
絶妙に気持ち悪い木です。手塚治虫の漫画に出てきそう。
後で分かったのですが、あれはアロエ(正確にはアロエ・ディコトマ)なのです。だから木ではない。岩山にアロエがひょこひょこ生えている光景は中々SAN値が削られます。
この岩山地帯を抜けると本道であるC27と合流して、午後5時頃に本日のキャンプ地に到着しました。
C27とD826、D831が合流するジャンクションなのですが、キャンプ場とガソリンスタンド、商店しかありません。民家は無し。非常にさみしい所です。
そういう訳か、このキャンプ場には車庫と空中テント場という珍しい設備があります。
キャンプ場の係員曰く「Wild animal come here in night」とのこと。周囲に何も無いため、野生動物がキャンプ場を頻繁にうろつくらしいのです。
それを裏付けるようにテント場からはオリックスの群れが見えます!
googlmapの衛星写真を見れば分かるのですが、枯れ川沿いにあるため周囲の荒野よりは植物が多いのです。動物がいるのもそんな理由でしょう。
まっ、それはともかく夕飯の準備。2日ぶりに登場したPotjeです。
今回からはPotje用のかまどという新兵器を稼働させます。フィッシュリバーキャニオンの時のキャンプでは鍋の下に練炭を入れていたのですが、効率が悪すぎたんですよねぇ。
そういう訳でこのかまどに練炭を入れて・・・・・・ファイヤー!!!
よし!良い感じに燃えているぞ!!この上にジャガイモ・にんじん・マカロニをぶち込んだ鍋を乗っけて煮ます。
さて、鍋が煮える間に周囲を軽く散歩します。と言っても何もありませんが。
こちらは風力発電機です。夕方になって地表と上空の温度差が発生することで巻き起こる風を浴びてガンガン回っています。
見た感じキャンプ場の電力はこれで賄っているようです。
鍋に戻ってきましたが……あれ、煮えていない。そこそこ熱いのですが、沸騰までは行かない感じ。
練炭を追加したり煽ったりしますが中々火力が上がりません。どうしよう。
なんてやっている間に陽が沈み如何にもアフリカっぽい黄昏時になりました。
木のシルエットと三日月が美しい。
しかし、今はそれどころではない。既に火をかけてから90分はかかっています。空腹もいよいよ限界ですが、生煮えのじゃがいもを食べたら間違いなく腹を下します。
と、その時でした。四苦八苦する我々を見かねたのかドイツ人旅行者が薪を分けてくれたのです。その薪を割って投入すると……
スゲー!めちゃくちゃ燃え始めた!!そしてあっという間に沸騰しました。やっぱり木じゃないと火力が足りないのでしょうか?もしくは練炭の質が悪かったのかもしれません。
15分ほどガンガン煮たので料理完成とします。時刻は20時。料理を始めてから2時間も経ってしまいました……。
何はともあれ夕食です。
さて一口……
まっっっっず!
!?!?え~~、とてつもなく不味いんですが。なんですかこれ。
デンプンの塊と果てたジャガイモ、ドロドロに溶けて流動食と化したマカロニ、ふにゃふにゃのニンジン、これら全てが煮すぎて味が皆無なのです。
凄く腹が減っているのに全部食べ切れない……。時間をかけて作ったのにこれは辛い……。
オレンジジュースでなんとか虚無飯を流し込みました。既に21時を回っているのでシャワーを浴びて就寝。キャンプ場に着くまでは順調だったのにどうしてこうなった。
~~~風も収まった夜中~~~
ピピピピ、ピピピピ……
さて、時刻は午前1時になりました。このキャンプ場は周囲に人家も無い圧倒的な好立地。ならば星を撮らない訳にはいくまい!
テントからもそもそと出て空を見上げると……
予想通りの星の海が広がっていました。
三脚とカメラを取り出して15分ほど撮影。
もう何も言うことはありません。
ところが、のんびり撮影しているとキーキー!!という動物の鳴き声が聞こえるのです。漆黒の闇から……。
これは結構怖い。係員の「Animal come here」の言葉を思い出し文字通り震えあがりました。しばらく撮影を続けるも、鳴き声の数が増えてきたようなので撤退しました。
いやぁ怖かった。しかも砂漠の夜は寒いのです。気温は10℃くらいでしょうか。二重でガタガタ震えながら寝床に就きましたが、ほどなく就寝しました。寝袋の安心感はすごい。
今回のルート
宿情報
Betta Campsite
キャンプは一人130NAD。部屋もあるらしい。
キャンプサイトにはキッチン、車庫があり、テントは車庫の上にしか張れない。当然ペグは刺せないので細引きでなんとかする事になる。
ガソリンスタンド、商店を併設。周囲に人家などは一切無い。WIFIも無い。
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