転がる五円玉 ~旅と城と山~

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ナミビアでレンタカー旅行 その5 〜世界第二位のフィッシュ・リバー・キャニオンへ

実は初めて海外でのテント泊です。少々緊張したものの、寝袋に入ればそれなりに安心できたので9時過ぎには就寝。

が、なんと1時すぎに飛び起きる羽目になりました。その理由は気温。就寝時は30℃近いので寝袋から上半身を出すようなスタイルで寝たのですが、10℃くらいの気温になっています。わずか4時間で20℃も急降下!!

ゼルダBOWでは砂漠の寒さを痛感していたのですが、自分の身で体感するとかなり辛いですねぇ。

今回持ってきた寝袋はたまたま-5℃まで対応しているので全身入れば余裕で寝られましたが、薄っぺらいものだと悲惨なことになっていたでしょう。

その後は目覚めること無く朝6時まで寝続けました……。

 

翌朝、目が覚めて寝袋から這い出ると、東の空がボヤ~っと明るくなっています。

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綺麗ですが、それよりも寒い・・・・・・寒すぎる。半袖では間違いなく凍える気温です。モスクワで着ていたダウンを思わず取り出しました。

この時ふと気が付いたのですが、周囲がもの凄く静かなのです。風で草木が微かに揺れるカサカサとした音が聞こえるのみで、ひたすら静寂が広がっています。地球が動く音が聞こえるような払暁でした。

 

30分ほど立ちながら空を眺めていると日が昇ったので朝食(バナナとパンとジュース)を軽く食べます。そしてテントを撤収。

出発の準備が整う頃には青空が戻ってきました。気温も20℃まで上昇したので、凍りついた体が解凍されるようです。生き返るわぁ^~
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7時30分にキャンプ場を出発。

 

さて、キャンプ場を離れたら昨日と同じ道を走ってフィッシュリバーキャニオンへ行きます。

すると前方になにやら動く物体が。またダチョウか!?と思ったらシカっぽい生き物でした。

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あれは多分・・・・・・オリックス(Oryx)です。日本では野球やレンタカーで有名ですが、そっちのほうは『「ORIX」は、独創性を意味する「ORIGINAL」と柔軟性や多様性を象徴する「X(∞:無限大)」を組み合わせて生まれた名前』(出典:オリックスHP)が由来であり、動物のオリックスとは何の関係もありません。綴りも違いますしね。

今回出会ったのは5頭程度の小さい群れでした。水の気配がない砂漠に、このような大型動物が存在していることが大変不思議です。

 

まぁそれはそうとフィッシュリバーキャニオンへ向かいます。
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地平線だらけの風景も3日目になるとだいぶ慣れてきましたね。具体的にはテンションが落ち着いて精神が安定してきた気がします。

 

30分ほどで昨日も来たホバスに到着。ここはキャンプ場だけではなく、フィッシュリバーキャニオンへのゲートも兼ねています。

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一人80NAD(ナミビアドル)、車10NADを払っていざ入場。

 

ゲートから5分ほどすると、ビューポイントとらやに到着。

さあ着いたぜ待ちわびたぜフィッシュリバーキャニオン!!ナミビア初の観光地!!!アガラス岬からひたすら移動し続けた価値はあったのか!?

地球第二位の実力、みせてもらおうか!!!
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こ、これが地球第二位……!?
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これが第二位……!?地球……あんたやっぱスゲェよ……。

今まで地平線だらけの道を走ってきた反動でしょうか、地面がバコーン!と凹んでいる姿が物凄く新鮮で魅力的に思えます。

遠くを見渡すと、渓谷が台地をジグザグに削っていることがよく分かります。

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このフィッシュリバーキャニオンの全長は100km!!深さは500m!!

谷底をチョロチョロ流れているフィッシュ川がこの大渓谷を創り上げたことが大変驚きです。
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ビューポイントからちょっと移動してみます。
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我々が立っている地面が急にスパッと崖になっている様子がよく分かります。これは凄い。神の造形としか思えません。(ちなみに、上の写真の崖際にあるのがビューポイント)
なんといってもこの後ろは下の写真のような大平原なのです。それがいきなり崖になっている衝撃。
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日本とは全く違う風土であることをつくづく実感しました。

ちなみにこの辺りは小さい花のコロニーが所々にあります。

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これはハマビシ(Tribulus terrestris)ですね。「浜菱」の名の通り鋭いトゲを持っています。それに漢字の和名があるように日本にもごく普通に分布しています。ナミビアと日本で同じ植物が生えてるのは非常の不思議な感覚です。土地の特性が全然違うように思うのですが、植物は強い。

友人が花を撮っていますが、彼の3m先は断崖絶壁です。見ての通り柵は無いので、冷静に考えると相当怖い状況ですね。
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せっかくの200mmズームレンズなのでそれっぽく撮影。

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奥に見える山は何キロ先なのでしょうか〜。

1時間ほど滞在したのでそろそろ出発しますか。

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旅慣れすると絶景の誘惑を振り払って先へ進むのが上手になりますね。この絶景をずっと見ていたい……ですが、この先はナミブ砂漠やビクトリア滝が待っています。サッと頭を切り替えて地図を確認。

500km先の本日の目的地「リューデリッツ」へ向かいます。

 

つづく

 

harimayatokubei.hatenablog.com

 

今回のルート