転がる五円玉 ~旅と城と山~

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パノラマ&表銀座縦走 その1:常念岳~大天荘

今年のお盆は常念岳~大天井岳~槍ヶ岳の縦走をしてきました。

 

それにしても、私もいよいよ槍ヶ岳かぁ。意外と行く機会が無かったんですよね。

日本の山でも総本山的存在な槍ヶ岳。登山を始めて10年ほど経ったでしょうか、いよいよ"その地"に向かうとあって出発前から興奮と不安、そして歓喜がごちゃ混ぜになった登山となりました。

 

今回は一の沢登山口から入山して上高地に下山する行程なので、車を2台利用します。

 

1.さわんど駐車場に集合する

2.さわんどに車Aを置いて車Bで一の沢へ

3.下山後、車Aで一の沢の車Bを回収

 

回収サービスは高いので、この方式ならほぼタダなので時間はかかるけど正解でしたね。

 

登山日 2023年8月11日

コースタイム

<一の沢駐車場>4時30分発ー<一の沢登山口>4時50分ー<胸突八丁>7時10分ー<常念小屋>8時20分ー9時20分着<常念岳>9時40分発ー<常念小屋>10時50分ー<東大天井岳>13時ー<大天荘>14時15分着

合計9時間45分

 

午前3時にさわんど駐車場集合。友人カーに揺られて午前4時半に一の沢駐車場到着。流石にお盆だけあって駐車場はほぼ満車で、一番下の駐車場にギリギリ停められました。

到着と同時に出発。

さて、今日泊まる大天荘のテント場は予約不要です。「お盆」「予約不要」「表銀座」……これは激しい場所争いの予感がする。今回もちょい急ぎ気味で歩くしかないか。

まずは登山口まで林道をテクテク。ここが結構長い。

しかも意外と上の方の路肩は空いているじゃないですか。うーん、もうちょっと車で来れたなぁ。

 

4時50分に一の沢登山口到着。予想通りですがかなりの人出。常念岳も人気の山ですもんね。

さてさて、ここからが本番です。気合いを入れていざ出発。

歩き始めてすぐ「山の神」と遭遇。とりあえず祈っておくのが吉。

緩やかな沢沿いの樹林帯をひたすら歩きます。

5時50分に王滝ベンチ着。ひたすら地味な道だったので特に写真も撮っていません。

ズンズン進んでいると沢がだんだん細くなってきました。

7時10分に胸突八丁到着。沢沿いの緩い道は終わりで、ここからはガンガン登ります。

どひ~~、こいつはキツいや。日差しが強くてちょっと頭がクラクラするくらい暑い。

 

ズンドコ登って最終水場到着。

常念岳から下って来た人も多くて意外とごった返しています。最終の文字通り、この先は槍ヶ岳を下るまで水場が無いので2L近く汲みます。

お味はというとよく冷えてて美味いッ!!最高すぎるぜ。

 

水場より先は針葉樹林帯なので日差しが遮られて快適な登山となります。

そして小屋近くなると常念岳がドドンと姿を現しました。うーん、分かってはいるけど完璧に晴れてる。こりゃあ大当たりの予感がするぞい。

最後の急登を登って8時20分、常念乗越到着!

真正面には槍ヶ岳が聳えています。これぞ北アルプスという圧倒的な景色にしばし言葉を失いました。

ここからは常念岳をピストンするので常念小屋に荷物をデポします。係員によると入口右の棚に置いていいとのこと。ありがたい。

15分ほど休憩していよいよ常念岳へ。標高差300mの登りを一気に行きます。

浮石混じりのガレ道。本来は歩きにくい道だけど……荷物を置いたので体が軽ーい!!ほとんどスキップのようにヒョイヒョイと登れます。デポ最高だぜ。

後ろには今日の目的地である大天井岳も見えます。あっ、あそこまで行くんだ……(絶望)

それはさておき9時20分、常念岳登頂です。

素晴らしい!

この絶景に最早言葉は要らない。完璧な景色です。北アルプスでは地味目の常念岳ですが、この光景だけでおつりが来る素晴らしさ。

 

南には蝶ヶ岳への稜線が見えます。一番奥が蝶ヶ岳だと思うのですが、意外と遠い。この縦走路はいつか行きたいのですが覚悟が要りそうです。

ちなみに上の写真には富士山や南アルプスもわずかに写っています。7月の北岳を思い出す光景でした。

 

20分ほど光景を堪能して下山。東から雲が湧いてきた。相変わらず暑いのでちょっとでも涼しくなって欲しい所。

10時50分に常念小屋帰還。大天井岳への登りに向けてここで大休憩。

それにしても眺めのいいベンチだなぁ。正直に言うとここに泊まりたいのよねぇ。翌朝モルゲンロートの槍ヶ岳を見て一の沢に下山ってのもいいじゃない。

 

しかし、既に覚悟は決まっているのです。肩に食い込む荷物を背負って大天井岳に向けて出発。

んぐぐぐぐ……これはキツい……。一旦軽くなった体が悲鳴を上げています。午前中よりも上がった気温も相まってノックアウト寸前。

200mほど上がって振り向くと既に常念岳は雲に隠れていました。

いきなりの急登を登り切ったらしばらくは緩いトラバース道になりました。ザ稜線歩きという感じのロード。適度に雲がかかってくれてちょっと余裕が出てきた。

この辺の左手には常に槍ヶ岳が見えています。パノラマ銀座の名の通り景色は一級品。明日はこれよりもっと凄いのか。期待が高まります。

快適そのもの縦走路。これぞ夏山という感じですね。

疲れながらもウキウキで歩く我々の前に立ちふさがる東大天井岳。たった150mの登りだけど壁に見える。体に気合を入れて突撃です。

思ったよりあっさりと登り切れて東大天井岳近くの鞍部まで来れました。時刻は13時。大天井岳まではあと一歩です!頑張りどころだ。

ここからは激しい登りも無く、ひたすら無言で前へ前へと進み、遂に大天荘が見えてきました。ここまで長かった……。

14時15分、大天荘到着。今日のゴールです!あー疲れた疲れた疲れた!!テント泊で長距離歩くのってこんなにしんどかったんですねぇ。

 

肝心のテント場の空きはというとまだ空いてるじゃん。写真を撮る間も無く速攻でテントを張って場所を確保。お盆の表銀座なので争奪戦かと思いきや意外となんとかなりましたね。

テントを張り終えたらようやく一息つけました。あ~。。。着いた時はちょっとあった元気も完全に消えました。今日はもう歩かなくていい喜び。

軽くラーメンを食べたら眠気が襲ってきたのでテントでお昼寝。少しのつもりが2時間も寝てしまった……。

 

起きたらテント場は深い霧に包まれていました。テントも着いた時の2倍くらいになってる模様。

それはさておき軽く頭が痛い。高山で昼寝はご法度なのに……これはミスったかも。

 

なんとここで偶然にも燕岳から来た別の友人グループと遭遇。まさかの奇跡に驚きながらも、お盆の表銀座なら知り合いの一人や二人と出会うよなぁと妙な納得をしたのでした。

その友人たちとベンチで話していると雷鳥出現!えっ、近すぎでしょ。普通に1m先くらいを5羽ほど歩いています。

ほえー……ガスると雷鳥が出現するのは本当だったのか。

 

夕食を食べ終えた18時過ぎ、雲が晴れてきました。

これはもしかして夕陽チャンスかもしれない。大天井岳まではすぐそばなので行ってみます。

5分くらいであっという間に到着。

肝心の景色はというとビューティフォー。素晴らしい。

燕岳方面に良い雲掛かっている。

さっき登った常念岳もバッチリ。それにしてもあそこから歩いたんだなぁ。山やってて感動する瞬間です。

風に吹かれながら北アルプスの絶景に浸っていると日没を迎えました。

と同時に雲も湧いてきた。トワイライトを楽しもうかと思ったけどこれは無理そうなので下山。

テント場に戻ると完全にガスに逆戻り。

最早やる事もないので寝ます。昼寝したので入眠できるか不安でしたが、アッサリと寝てしまいました。まぁ尋常じゃないほど疲れていたのでね。

 

つづく

 

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