転がる五円玉 ~旅と城と山~

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9月の焼岳 ~最高の展望と最高の天気~

9月12日に北アルプスの焼岳に登ってきました。

まず言っておきたいんですが、この日は天気の予想が非常に難しかった!

tenki.jp

当時の天気図を見れば分かるのですが、日本海と太平洋に低気圧があり日本中で雨予報でした。しかし、長野県だけは低気圧に挟まれた小規模な高気圧が発生して晴れる、という予報もあったのです。

こういう微妙な時はヤマテン(山の天気予報)に頼るしかありません。そのヤマテンの予報は……

「北アルプス南部は午前中早くは晴れるが、東の常念岳より稜線はガスに覆われていく」とのこと。

 

つまり、短時間でサクッと登れて常念岳より西にある山がいい、という事か。乗鞍岳か焼岳だけど、乗鞍岳は行ったことあるので……今回の行先は焼岳にしました。

まぁ初心者の友人もいるので構良い選択かもしれませんね。北アルプス初級感あるので。

 

という訳で、まずは午前1時に土砂降りの王寺駅で友人2人を拾います。本当にこれから山登るの!?ってくらい雨降っててかなり不安。

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その後は深夜の中央道をひたすら爆走します。移動時間は運転手の辛い所ですねぇ。

 

新島々のセブンで買い出しをしてから158号を西に西にと進んで遂に朝5時20分、薄明の焼岳登山口駐車場に着きました。
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地図には10台程度とあったのですが、余裕で20台くらい止まっています。しかも更に増えそうな雰囲気。

天気は……悪くは……ない!ここまで来たら行くしかありません。

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5時30分に行動開始。新中の湯ルートをピストンで行きます。

 

まずは樹林帯の鬱蒼とした森を登ります。

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むむ、今回は800mしか登らないので甘く見ていたのですが、意外と急で辛い。

幹の直径が2mはあろうかという木が倒れています。人の手が入っていない森って感じ。

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400mも登ったでしょうか、だんだんと森が明るくなってきました。

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森を歩いていると突然視界が開けてました。6時50分、標高2030mの広場に到着です。

おお~、いい天気。山頂はちょっとガスっていますが見事に晴れました。

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北アルプスでは低めの焼岳ですが、流石の貫禄です。早く登りたいなぁ。この広場は椅子も無く全体的にどろどろなので先に進みます。

なんだか森も白樺主体で明るくなってきました。良い雰囲気。
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じきに森林限界を超えて広い谷をじっくり登ります。木が無いせいか急に暑くなってきた。

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雲一つない快晴。絶好の山日和になりました。

 

ふと左手を見上げると焼岳南峰が見えています。青空と山肌のコントラストが大変良い。

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7時40分に尾根に到着して一息つきました。

登ってきた谷の反対側は火口が広がっています。いかにも穏やかそうですが立入禁止です。

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山頂付近は白い岩で覆われておりすごい迫力。

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そして振り返ると焼岳南峰が大迫力で展開しています。やはりアルプスの山は独特の神々しさがある。
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あと100m登れば山頂です。あまり急ではないけれど、落石が怖いかもしれない。

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最後の勢いで登って焼岳北峰に到着。7時45分でした。
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いやはや、晴れた晴れた。登っている途中はガスらないかハラハラしていましたが、なんとか青空を山頂で見ることができました。

右奥の常念岳方面の稜線は既に雲がかかりはじめていますね。焼岳も1,2時間遅かったらガスりそうな感じです。

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にしてもとにかく展望が良い。手前には穂高岳・奥には槍ヶ岳、左手には重厚感のある笠ヶ岳が大迫力で見えています。素晴らしすぎる。

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しかも後ろを振り向くと南峰と乗鞍岳が大迫力で展開しています。いいですよね……なんというか、こう、遠近感があって良い。

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あまりにも良すぎる。眺望は本当に完璧です。過去一番レベルかもしれません。

こんな景色を見ながら朝食を食べるのは最高だなぁ、と思ったのですがとにかく風が強い!!東風がガンガン吹いておりバーナーを使うどころではありません。パン食うのも苦労するレベル。それに9月ですが山頂の気温は多分10℃くらい。それに風が加わるとめちゃくちゃ寒いのです。

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しかもですね、なんだか雲がもくもくと上がってきたんですね。上の写真を撮ってから5分も経っていないのですが、乗鞍岳が隠れそうです。

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という訳で山頂に長居は無用だと判断して下ります。山頂にいたのは5分くらいでしたね。

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で、下っている間にもどんどん雲が上がってきました。うーむ、あと10分遅かったら山頂での眺望が見れなかったと思うと、徹夜で中央道を飛ばして良かった。

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が、しかし。谷を下っている途中でまた晴れ上がりました。なんやねん。

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登りでも休憩した広場で一息。ルートのちょうど真ん中にあるので良い位置なんですよね。

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5分ほど休憩して出発。樹林帯を下ります。
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行きは薄暗かったのでスルーしていましたが、原生林に近いの生えている木も存在感があります。良い森だ。
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そして苔。苔も良い。やっぱり山岳地帯は降水量が多いので苔もよく生えますね。
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そのまま樹林帯を下って10時30分に駐車場に帰還。

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うおっ、車が多い……。左奥のエクストレイルとか際どい位置に停めてるけど大丈夫か??

流石人気の山です。ここを登るなら早朝到着は不可避ですね。

 

感想

焼岳ですが、火山らしい迫力がある山体も良いのですが、何より山頂からの眺望が素晴らしい。北アルプスの核心部がバッチリ見えます。

ただ、この景色を望むには天気が良くなくっちゃあ始まりません。今回の登山のMVPは間違いなくヤマテンです。ヤマテンがなかったらおそらく山には行かず家の掃除でもしていた所でした。

みんなもヤマテン、登録しよう!

i.yamatenki.co.jp

 

下山してもまだまだ午前中です。折角だし温泉でも、と言う事で白骨温泉に来ました。
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今回行ったのは丸永旅館さんの日帰り湯。
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うおお濁り湯!濁り湯!やはり濁り湯は特別に良い感じがします。
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のんびりして13時頃に白骨温泉を出発。松本で昼食を食べて茨城に戻ると19時を回っていました。昨日家を出たのが0時なので、19時間行動していた事になりますね。そのうち登山していたのは6時間。うん、これから遠出するときは一泊しようかな……。

 

おわり