転がる五円玉 ~旅と城と山~

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スーパーカブ110で行く 6月の北海道一周ツーリング その5 網走ー阿寒湖ー摩周湖ー清里

6月21日 網走~能取岬~阿寒湖~摩周湖清里 走行距離215㎞

 

丸1日全力でゴロゴロした結果完全回復。さ、今日もガンガン走りるぞ~。

今日は40㎞くらい先の清里まで行ければいいので時間はたっぷりある。なので思い切って阿寒湖あたりまで足を伸ばしちゃいます。

 

朝10時に出発して、まずは能取岬へ。阿寒湖と真逆やないかい、と突っ込まれそうですが網走から10㎞ちょいしかないので行っちゃいました。

いつぞやのツーリングマップルの表紙になった道を走って駐車場へ。

誰もいない!流石は6月の平日。

この能取岬は前から有名ではありましたが、中国映画「狙った恋の落とし方」でロケ地となっていらい中国人観光客が大挙して押し寄せていたようです。

今はコロナで誰もいない。ただただオホーツク海と草原が広がるのみ。

晴れてれば草が映えて綺麗なんだろうな。まぁこれはこれで良い景色ではある。

 

さて、能取岬を出て一路阿寒湖へ。国道39号と240号を南下します。

途中のメルヘンの丘に立ち寄りつつ、11時30分に相生鉄道公園に到着。ここは国鉄相生線の終点である北見相生駅の跡地です。人生二度目の訪問。それにしても、ここ数日廃駅ばっかり訪れてますね。(オホーツクの観光地の無さがよく分かる)

ただ、一昨日訪れた駅と違ってここは駅舎やホーム、車両も結構残されています。往時の雰囲気がほぼそのまま保存されているのがいいんですよ。徐々に自然に還っていく鉄路がとても美しく、北海道の廃駅でも特におすすめできる場所です。

併設の道の駅にはクマヤキなる謎の幟が立っている。

まさか熊肉!?と思いきやそんなことはなく、普通にたい焼き的なものでした。前来た時には無かったような。

でもカスタードが多くておいしい。昼飯代わりに2個平らげました。

 

ここから先は山地のワインディングロードになります。急カーブもなくてすごく気持ちのいい道ですが、ちょっとアクシデント発生。

道路の左脇に鹿が立ってるな~と思った次の瞬間、自分から見て斜め右奥に急に走り始めた!!嘘だろ!?!?なんとか急ブレーキをかけるとギリギリ1mほどで鹿をやりすごしました。いや、ビビった……。

 

13時、阿寒湖畔に到着。雄阿寒岳が美しい。

ここ阿寒湖畔にはアイヌ部落(コタン)があります。観光地ではあるものの、アイヌが200人近く住んでいる現役のアイヌコタンでもあるらしい。

おおっ、店構えが凄い。周囲は普通に昭和な街並みなのに、ここの通りはなんとも形容しがたい景観をしています。カラフルでなんかアメリカ先住民っぽい感じ?

店に入ると髭を生やした老人が木槌で何かを彫っていました。この老人……風貌からしておそらくアイヌだろう。折角だし1000円ほどの木彫りを買ってみました。

平取とかで「伝統的な」アイヌの家を見たことはあるのですが、こういう生きた集落は初めてです。多分に観光地化されているとはいえ、普通の街とはちょっと違った空気が流れてるのが良い。

 

国道241号を弟子屈方面に走行。ここも森が美しいワインディングロードです。

弟子屈の町を通過して、15時前に摩周湖第一展望台に到着。

良い色してるなぁ。めっちゃ青いじゃん。湖の透明感ある青っぽさじゃなくて太平洋みたいな深い青なのが良い。摩周湖は湖畔から急激に深くなっているため、このような深い色になってるようです。

展望台から後ろを振り向くと広大な根釧台地が一望できてこちらも素晴らしい。緩やかな丘陵が広がる道北と違って道東が平らなことがよく分かります。

天気も良いし景色も良いし、今日は本当に快適です。ツーリングがとにかく楽しい。

 

摩周湖を出てから川湯温泉を通過して次の観光地である硫黄山(アサトヌプリ)にやってきました。

ゴールデンカムイの都丹庵士の回で出てきたな。

駐車場の時点で分かるのですが、思ったよりもデカい。那須の殺生河原くらいのスケール感かと思ったら普通にめっちゃデカい。

柵がある所まで散歩してみると、結構奥まで行けることが判明。普通に足元からゴーーーッという音を立てて熱風が噴き出ています。

柵の近くまで行くとむせ返るほど硫黄臭い。いやこんな所まで開放していいのか!?地面が温かいを通り越して熱いし、噴出孔に触ると間違いなく火傷します。間違って踏んだら靴溶けるんじゃないか!?

日本広しといえど、ここまで火山の熱を直接感じられるところは聞いたことありません。予想以上の大迫力に興奮しました。道東でも随一の観光地と言っても過言ではない思います。それくらい体験が濃いです。

 

ちなみにここは熱を利用した温泉卵も有名。1個100円。うっすら緑がかってるのが特徴らしい。

ちなみに中身は温泉卵を通り越して完全にゆで卵になっていました。そりゃあれだけ熱ければ当然だよなぁ。

 

黄山を出て野上峠を越えて網走平野に戻ってきました。札弦駅あたりからは麦畑の向こうに斜里岳を望むことができます。

八ヶ岳のような伸びやかな山容が美しい。明日は絶好の登山日和らしいので登ってみる予定です。

 

本日は山麓にある来運水の学校に宿泊。見ての通り元々は小学校で、現在は相部屋のライダーハウス(1泊1000円)になっています。

誰もいないのかな、と思ったら管理人登場。すごい親切な感じでこっちがちょっと恐縮する。

マットはあるけど寝具は無いので寝袋を使います。6人部屋ですが、この日の宿泊客は私だけでした。

すっかり日が暮れた中、職員室で一人でセイコーマートかつ丼を食べます。うーん、結構寂しいなこれは。気温も10℃くらいまで下がると管理人が薪ストーブを焚いてくれました。

漫画でも読んで時間を潰して早々にベッドに退散。

 

一日中よく晴れて気持ちのいい日でした。こういう日ばっかりならいいのになぁ、としみじみ思います。明日は早起きして斜里岳なので夜9時頃には就寝しました。

 

おまけ:おそらく日本でもここだけであろう注意書き

 

つづく