転がる五円玉 ~旅と城と山~

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ナミビアでレンタカー旅行 その4 ~ナミビア入国、そして終わらない地平線

さて、遂にナミビア入国です。南アフリカと同じように駐車場に車を止めてイミグレへ。

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むむむ、イミグレの外観が急にしょぼくなりました。こういう落差は大国と小国の国境あるあるですね。


日本人はビザ不要なので入国審査はあっさり終了。次は税関ですが、これが面倒臭かった。トランク一つ一つに至るまで開けさせられ、ブルーシートまで広げられました。次に道路税300ナミビアドルを払います。

 

南アフリカナミビアの通貨事情☆

南アフリカランド(ZAR)とナミビアドル(N$)は完全に等価で両替は必要ないです。が、G20の一角である南アフリカと、人口250万人の小国ナミビアでは国際信用度が段違い。このため、ナミビアではN$もZARも使えるが、南アフリカではN$は使えません。他通貨との両替もN$はZARに比べてレートが半分くらいになってしまいます。

要するに誰もN$なんてしょぼい通貨を握りたくないんですね・・・・・・。ナミビアを旅する人間はN$をできる限り持たないように立ち回らねばなりません。

 

と、いう訳でナミビアの国境であっても南アフリカランドが使えます。道路税も南アフリカランドで支払えました。なお米ドルは駄目な模様。

 

文だとさらっと書きましたが、南アフリカの国境に着いてから1時間は経っています。
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最後のチェックポイントでパスポートと道路税のレシートを見せて14時ちょうどにナミビア入国。車での国境通過は人生初でした意外と簡単でしたね。

 

さて……今日の宿にむけて、まずは首都のウィントフックまで通じるB1国道を北上しましょう。

ほんの2kmほどはオレンジ川と併走するので緑も見えて穏やかな雰囲気です。
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が、ものの3分ほどで離れて大平原になりました。さっきまで走っていた南アフリカよりも更に植物が少なくなっています。
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道路の舗装は南アフリカよりもだいぶしょぼいですが、乗用車が走る分には全く問題ありません。相変わらずの130km/h走行で進み続けます。

南アフリカよりも起伏が無いせいか道路の直線も長い。軽く30kmを越える直線が延々と続きます。
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淡々と走っていたら、1kmくらい前方で旗のようなものが見えました。幻覚かなー??と思ったらなんと人でした。
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どうやら白線を引き直しているよう。私の想像だと白線は「塗る」ものでしたが。ここでは「引く」ものなのですね。

うーむ、しかしこの壮大すぎる風景の中で延々と白線を引き続ける作業は想像を絶します。精神病になりそうだ・・・・・・。

 

この道路工事を過ぎると景色が・・・・・・変わりません。まだまだひたすら地平線が続きます。
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道路脇のPAで休憩します。座標は28°05'02.7"S 18°04'08.7"E。15時ですが日はまだまだ高い。
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南アフリカより更に簡素ですが、多少はのんびりできます。

基本何も無いのですが、謎だったのがこれ。

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直径50cmほどの丸い石が無造作に転がっているのです。何かのモニュメントかと思いきやそんな感じもせず。謎。

 

運転手を交代して出発。やっぱり地平線が終わらん〜〜。

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それでも走り続ければ終わりは来るものです。15時30分にナミビア初めての町「グリュナウGrunau)」に到着しました。
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・・・・・・。これが町!?

事前情報では売店とガソリンスタンドはあるということだったのですが、何もありません。焼き討ち後のサンタローズみたいだ……。GoogleMapに載っているのでまともな町だと思ったのですが。これは先が思いやられる。

 

特に用事も無いのでグリュナウは通過します。

さて、ナミビア入国後はひたすらB1国道を直進してましたが、ここで左折してC12国道へ。
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行き先は「フィッシュリバーキャニオン( Fish River Canyon)」。その名の通りナミビア南部にある大峡谷です。

 

 ナミビアの国道はアルファベットで等級が表されており、Bが最高でDが最低になっています。B道路はたいてい舗装されていますが、C道路は未舗装が多い。

このため、今走っているC12道路も、
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未舗装のダートです。一見すると滑らかでスピードが出せそうですが、洗濯板のような3cm程度の細かいガタガタが延々に続くため時速60kmが精一杯。会話しようとしても

「マママエエエカカカラララ、クククルルルマママキキキタタタ」

「マママジジジ???」

のような感じに。振動のせいで座るのも疲れるし中々難儀なことになってきました。

 

相変わらずの閑散区間ですが、1時間に一台くらいで対向車がやってきます。
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この通り砂埃がすさまじいため、すれ違って数秒は前が全く見えなくなります。これが意外と厄介で、いちいち減速しないと危なくて走れたものではありません。

 

ちなみにこのC12道路は南アフリカから大西洋に至る鉄道と併走しています。

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レールを見たところ頻繁に走ってそうですが、列車を見ることはありませんでした。

 

時間ほど走ると分岐点に着きました。ここからはC37道路(GoogleMapだとD601)を走ります。
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C37道は平坦な大地と残丘だけの光景が広がります。アメリカ西部のような雰囲気。
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そんな壮大で退屈な風景を眺めていると、横に動く物体が目に入りました。
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んん・・・・・・??あれは・・・・・・ダチョウだ!!

えっ、マジですか。

 

マジだ。本当に野良ダチョウが道の脇を走っています。
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慌てて一時停止をして撮影。

30秒もするとダチョウたちは丘の向こうへ走り去ってしまいました。

 

いや~~これは結構感動しますね。動物園でしか見たこと無い動物を、普通に見られました。アフリカにいることを実感します。

 

まぁ、こういうイベントはそう頻繁に起こりません。あとは延々と道を走ります。
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道が徐々に下り始めたので、フィッシュリバーキャニオンに近づきつつあるような気がします。

そして遂にフィッシュリバーキャニオンの入口にあるホバス(Hobbs)に到着しました。今日はここにあるキャンプサイト幕営します。

ゲートに係員がいますので話しかけますが、衝撃の事実が明かに。

「キャンプしたいけどいい?」

「キャンプ!?今は閉まってるわよ。」

「!?いつ開くの」

「5月からね・・・・・・。残念だけど、近くのキャンプサイトに行ってもらうしかないわ。公営のキャンプサイトが50km先に、私設キャンプ場が30km先にあるわ」

「そこはやってる?」

「えぇ。大丈夫よ」

 

う~~~~む、まさか営業停止中だとは。夏のナミビアはオフシーズンだと聞いてはいましたが、こんな所で影響を受けるのは予想外です。

まぁそれでも30kmと50kmという近所にキャンプサイトがあるのは不幸中の幸い。近い方に向かいます。なお、泊まる場所が無かった場合は車中泊を覚悟しました。

 

そして道を走る事30分。広大な大地にポツンとあるロッジに到着。なんて事はありません、来た道を戻っただけです。
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1時間前に通った時は「カフェかな?」と思っただけでしたが、キャンプ場だったんですねぇ。中に入るとアメリカンなカフェバーWIFI(!)まであります。 21世紀すごい。

フロントで値段を聞くとキャンプで215ナミビアドル(1720円)とのこと。結構高いなぁ。でも半径100km以内にキャンプサイトはないのでここで幕営します。

 

キャンプ代をクレカで支払ってサイトまで車で移動します。キャンプサイトには水道、かまど、木があります。まぁこんなもんですか。

テントを張りたいのですが、風が強い。風速10m/sくらいはありそうです。同行人によると、夕方/明け方になると地表と空気の温度差で風が生まれるらしい。そういえば昼間は全くの無風でした。

車を盾にしつつ10分で設営。風が強いといっても雨天時の幕営と比べたら楽勝ですね。
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幕営したら料理のお時間です。
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スプリングボックで買った食材を適当に切って、
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鍋に投入!!
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この特長的な三つ足鍋は「Potije(読み方が分からん。ポットジェ??)」という南部アフリカ特有の鍋です。実はヘルマナスのモールで購入していました。f:id:harimayatokubei:20200321122445j:image

グツグツ煮込んでいる間に日は沈み辺りは闇に覆われ始めました。
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冷静に考えると周囲の砂漠に野生動物とかいるんですが……柵とかあるので大丈夫でしょう。多分。

煮ること1時間目。完成しました。
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盛り付けて完成!
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味は……まぁ……うーむ。食べられはするのですが、美味しくはない。ほんだしを持ってくるべきだったかもしれませんね。

夕食を食べて片付けてシャワーを浴びて寝る準備をします。ライトやスマホを切ると、夜空が浮かび上がっている事に気がつきました。
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予想はしていますたがとにかく凄まじい光景。南十字星、石炭袋、マゼラン雲まで、南半球の星が恐ろしい解像度で浮かび上がっています。見慣れたオリオン座も見えているのですが、リゲルが上に、ベテルギウスが下に見ています。冷静に考えると納得なのですが、ここまで普段見ている星空と違うと別の星に来てしまったような宇宙的恐ろしさすら感じます。

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10分ほど眺めてからブログ用の写真を撮影して就寝。夕方から吹き始めた風はまだやみません。

 

本日の宿情報

store.gondwana-collection.com

道沿いにぽつねんとある宿。2人部屋、キャンプサイト、シャワー、レストラン、バー、WIFI、プールまであり、最早街中のホテルと変わりない設備を誇る。夜でもレストランの明かりが点いており星空が若干見えにくいのが残念。

 

今回のルート

 

つづく

 

harimayatokubei.hatenablog.com