転がる五円玉 ~旅と城と山~

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2019年2月イスタンブール旅行記:海の城壁と薔薇のモスク

起床して外を眺めると相変わらずの曇り空。相変わらずの冴えない天気だが、昨日よりは天候が回復するらしい。連日寒空の下で歩き回っているのでそろそろ風邪を引きそうな雰囲気さえでてきました。

 

昨日の夕食を食べたバルカンロカンタで朝食を摂ります。が、適当にスープが何故か不味い。トルコ料理は全部美味しいと思っていたのですが、こういうこともあるのですね。

口直しに焼きとうもろこしを食べます。

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街の広場にはこのような焼きとうもろこしスタンドが至る所にあります。顔が汁だらけになる事を除けば旨いし安い。イスタンブールでは小腹が空いたらとうもろこしですね。

さて今日は城壁沿いの各所をめぐります。城壁沿いは市街地の周縁部なので交通のアクセスが悪く、治安も怪しい地域が多いです。昨日よりも緊張感を持って巡ります。

 

海の城門

エミノミュからバスを使って金角湾沿いを西に行きます。分かりにくい位置ですが、最近はGoogleMapがバスの時刻まで正確に教えてくれるので非常に助かります。

まず訪れたのはこの門。金角湾沿いの「海の城壁」にあります。コンスタンティノープルは陸の城壁が最も巨大でしたが、海沿いも城壁がありました。現在でも結構現存しています。
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この何の変哲も無い門は、とある歴史的な出来事の舞台です。

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脇の看板には、西暦1453年の5月29日にブルサ出身のセベ・アリベイが門を突破した事が記されています。東ローマ帝国が滅んだまさにその日に、この門からトルコ人が入ったという事です。

実際のところ、都市の陥落は混乱するのでこの看板の記述が正しいかは分かりません。しかし、大理石に金箔が貼られたこの碑がある事は、トルコ民族の輝かしい歴史としてイスタンブール市民が誇りに思っていることを証明しているかのようです。

 

薔薇のモスク

次は城壁の内側に入ってギュル・モスクに行きます(ギュルとはトルコ語で「薔薇」の意味)。ビザンツ時代は聖テオドロス教会という名前でした。城壁の内側のやや上がった場所にあります。

下町にあるので全景を撮るのが非常に難しい。というか不可能。ご他聞に漏れず真ん中にドームがあるはずなのですが、全く見えません。
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壁面上部の階段状の部分がオスマン建築っぽい雰囲気です。実際、このモスクは幾度も修復され続けたためオリジナルの建物は土台部分だけのようです。

9時前という微妙な時間なので入口が閉まっていましたが、通りがかりの老人に開けてもらいました。ありがたい。

 

内部は予想以上の大空間になっています。天井が高い!地味な外観と堂々とした内部のギャップはビザンツ建築の十八番のようですね。

そして暗い。天井あたりは薄暗くて何も見えません。窓が少ないような気がします。
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入口反対側だけに副ドームがあり、若干の広がりを感じます。大ドームを支えるアーチが非常に太くてカレンデルハネ・モスクを思い起こさせられます。

左右には柱の向こうに廊下があります。左右は壁が直接外に接していないので、そのへんだけはアヤソフィアのような感じもします。
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装飾は全体的に綺麗なのですが、手入れがあまりなされていないのでかなり剥げてしまっているのが残念です。大きめのモスクですが、下町にひっそりとあるため観光客も来ないのでしょう。案内板もありましたがかなり古びていました。
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内部構造は本当に立派なのでこのまま朽ちるのは惜しい!でもアクセスが悪すぎる・・・・・・。

引き続いて城壁を西に向かいつつモスクや教会を巡ります。

 

 つづく

harimayatokubei.hatenablog.com

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