転がる五円玉 ~旅と城と山~

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2019年2月イスタンブール旅行記:コンスタンティヌスの円柱・ボドルムモスクとラーレリモスク

コンスタンティヌスの円柱

ヌル・オスマニェ・モスクからグランドバザールには入らず、南へ行きます。

トラムが走る大通り沿いにちょっとした広場があって、中央にボロボロの円柱が建っています。

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これは、コンスタンティヌスの円柱です。330年ころに建てられたようで、往時はバチカンのサン・ピエトロ広場よろしく、この円柱を中心に巨大な広場が広がっていたようです。

高さはなんと35mで9階建てのビルくらいあります。丘の上に建っているため遠くからも見えます。実はガラタ塔からも見えていました。

 

昔はコンスタンティヌスの像が上に乗っていましたが、地震で倒壊。その後、十字架が掲げられましたがオスマン帝国に征服された際に取り除かれたようです。1779年に火事に見舞われて、現在のようなボロボロの姿になってしまいました。

正直言って、往時の壮麗な姿を想像することは難しいです。それでもコンスタンティヌスの自信がみなぎるような巨大な円柱は一見の価値ありです。

 

テオドシウスの広場

トラムに沿って西に向かいます。バヤズィト・モスクが見えてきました。このモスクはコンスタンティノープルの征服からおよそ50年後の1506年に完成したものです。実は現存するイスタンブール最古のオスマン建築です。
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大ドームと前後に2つの副ドームがある形式はアヤソフィアと全く同じものです。この自転から、オスマン帝国の建築家は「アヤソフィアより大きく立派なものを作る」ことを命題としてモスクを設計していくようになります。

工事中らしく中には入れませんでした。残念。

 

バヤズィト・モスクがある場所は元々デオドシウスの広場がありました。ここにもコンスタンティヌスの広場と同じような広場があった訳です。その遺構が道端に転がっています。

これの謎の円柱っぽい何かは「テオドシウスの凱旋門の柱」だと考えられています。円柱にしては随分と奇抜なデザインをしていますね・・・・・・。
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 この辺りには古代の石材がゴロゴロしています。バヤズィト・モスクもこの辺りの石材を利用して建てたようです。

 

ボドルム・モスク

テオドシウスのモスクから西へ坂を下っていきます。ロシア系の服屋が多いエリアに小さめのモスクがあります。
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このモスクはボドルム・モスクです。ビザンツ皇帝のロマノス1世レカペノスの宮殿に付属する宮殿礼拝堂としてビザンツ帝国は比較的安定していた920年に建設されました。

アヤソフィアから400年以上経っているためか、外観の雰囲気が結構ちがいます。中央のドームはロシア帽のような細長くなっています。また、正円の窓や円柱のようになっているバットレス(壁から飛び出ている部分)のせいで、全体的に丸っこいイメージです。

 

見ての通り現在ではモスクに改装されています。中は真っ白な漆喰で塗り固められており、外見と違ってシンプルで直線的です。外から見るよりも天井までの高さがあるような気もします。
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内壁は完璧に塗装されているため、教会の頃の面影はあまりありません。

ちなみにこのモスクは斜面に立っているため、この下にも空間があります。墓場として利用されていたようですが、その地下にある空間からボドルム(地下室)・モスクと呼ばれたようです。

 

チューリップ・モスク

次に行くのはラーレリ・モスク。1763年にバロック様式で建てられたものです。先ほど行ったヌル・オスマニェ・モスクのすぐ後ですね。
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このモスクはその華やかさからチューリップモスクと呼ばれています。外壁にも赤い大理石がふんだんに使われており、多少派手な印象です。また、フライングバットレスもどきみたいな小さい梁も飛び出しています。

 

中は大変素晴らしいです。大ドームを8つの半アーチが支える形になっており、非常にかろやかな印象を受けます。
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また、ステンドグラスが非常に鮮やかです。とにかく明るい・・・・・・!!今までのモスクのような重厚感は失われていますが、軽やかさはとにかく際立っています。
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大理石も白黒だけではなく赤や青も使われており、とにかく色彩が鮮やかです。なるほど、チューリップ・モスクとあだ名されるのもよく分かります。

 

次はオスマンの大建築家・ミマール=シナンが設計したモスクへ行きます。

今回行ったところ

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つづく

harimayatokubei.hatenablog.com