転がる五円玉 ~旅と城と山~

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GW沖縄・八重山旅行その2 ~謎の離島・鳩間島へ行け!~

21時就寝7時起床という健康的睡眠をかまして起床。

西表島は日の出が遅い。東京の遥か西にあるので、日の出も1時間20分程度遅れます。経度なら中国の瀋陽とほぼ同じくらいですからね。日本って広いですねぇ。

宿の朝食を食べます。うん、実に普通だ。

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さて……今日は何をするかなぁ。

実は西表島でレンタカーを予約できていません。じゃあバスは?というと、西表島のバスは1日に4本しかありません。また、タクシーも数台しかおらず、万が一タクシーがいっぱいだと移動手段が無く完全な詰みになる可能性もあります。ちなみに、西表島は東西に20㎞ほどあるので下手したら数時間歩く羽目になります。

なので、西表島観光は縛りが多いのですよねぇ。

 

と、まぁこの辺の事情を考えて出た本日のメニューは……

別の島へ行こう!!

西表島を出て別の島に日帰りで行くことにしました。まさにコペルニクス的転回。

今回行くのは鳩間島です。西表島のすぐ北にある人口50人程度の小さな島で、歩いて周れる程度の大きさですし、あまりにもマイナーすぎて逆に興味深いので行ってみることにしました。

西表島鳩間島航路は1日1往復なので、上原港9時30分発で行き、鳩間島16時05分発で西表島に戻ってきます。

そうと決まればすぐに行動します。9時頃に宿の人に送ってもらい、上原港着。流石に昨日の石垣島と違って人は少ない感じ。

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チケット買って待機していると、鳩間島へのフェリーがやってきました。

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が、係員によると、私たちが買ったのは別のフェリーらしい???

1分ほど待つと、今度は別のフェリーがやってきました。こっちには乗れるようです。

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なんだこの状況。どうやら、今の八重山地方のフェリーは安永観光八重山観光フェリーが競合状態にあって、運賃も値段も時刻表も同じ、という航路が結構あるようなのです。

ちょっと前までは、共通乗船券という運賃さえ払えばどちらの船に乗っても良いチケットがあったのですが、2020年10月に廃止されて今のように完全に別々のチケット販売になったようです。

もちろん利用者的には不便になっています。例えば、西表島鳩間島航路は午前は八重山観光フェリーが往復、午後は安永観光が往復と1日2往復でしたが、今では午前に2社の往路便、午後にこれまた2社の復路便と実質1日1往復となってしまっています。

なぜこの2社が決裂したかは明らかになっていませんが、、、狭い離島社会。なんかあったのかもしれません。

 

それはそうと、安永観光のフェリーに乗って鳩間島へ出発。所要は10分とかなり近いです。

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ほどなくターミナルに到着。

いや~~小さい離島って感じですねぇ。西表島より何もかもしょぼい。

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というか、鳩間島から見る西表島大きいですね。驚き。

鳩間島は一周4㎞ほどとごく小さいので、徒歩で周ります。特にこれといった観光地はないのですが、まずは島の最高点である「物見台」に行ってみることにしました。

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うーむ、すごい素朴な感じ。

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石垣の間からは庭で買われているヤギが見えたりします。土と動物とそのフンが香ってる感じ……アフリカを思い出しますねぇ。まさか現代日本でこの臭いをかぐとは思いもよりませんでした。

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集落のすぐ横にある草原には謎の牛が放牧されていました。牧場でも無さそうだし……謎です。

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村内にある令和とは思えないテイストの素泊まり宿。壁に貼られた時刻表のみが最新でちょっと浮いてます。

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これは結構すごい所に来てしまったなぁ。この時代にこんな集落があるとは思いもよりませんでした。

 

集落の北にはこれまた雰囲気のある御嶽があります。

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が、しかし観光客は立ち入り禁止。御嶽は神社と違って基本的に立ち入り禁止なので沖縄旅行をするなら注意が必要な点です。

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こういう迫力ある文体で書かれると普通にビビりますね。

島の真ん中を歩いて物見台へいきます。

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鳩間中森の碑。「中森」とは鳩間島の真ん中にある森の意らしい(島全部森みたいなもんだけど……)。

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フェリー乗り場から10分くらいで物見台に到着しました。高さ10mくらいで結構しっかりしている印象。

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碑のクオリティが低すぎてなんだかすごい。コンクリにヘラで擦ったんでしょうなあ。

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上に登ってみると、眺めはまぁ普通に良いですが、水平線が見えるだけでサンゴ礁も見えずなんとも言えない感じです。

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物見台のすぐ脇に立つ鳩間灯台です。シンプルなデザイン。

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さて……暇ですね。暇なので、島の真ん中を通って北の海岸まで行ってみることにしました。

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ソテツが生い茂るなんだか不思議な道です。ちなみに電波はありません。

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道端にやたらと生えるこの木はランタナという南米原産の外来種です。小さくて中々可憐な花ですが、外来種と分かると毒々しく感じる不思議。

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島の北側にある島仲浜に着きました。

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特に見どころはないので東へ。

200mほど隣にある外若浜です。

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デジャヴ感がすごい。全部同じじゃないですかー!

引き続き島を時計回りに歩きます。海沿いだけど海が見えるわけでもない微妙な道。

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船原浜に到着。うーん、ちょっとこれはなぁ。プラスチックゴミがかなりひどい。

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ふと足元のゴミに目を落としてみると……。

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おやおや。

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これはいけませんねぇ~。

でも、中国製だからと言って怒るのは早計。ここは本州よりも中国本土のほうが遥かに近い島なので、中国由来のゴミが多いのは当然です。

環境相のやってるプラスチック撤廃運動はネットだと中々理解が広がりにくいと思いますが、こういう光景を見ると個人的には推進してもいいんじゃないかと感じます。

 

そのまま歩いていくと集落の東側に到着。島を半周したようです。

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ヘリポートのあたりから眺める海と西表島です。

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にしても今日は中々晴れないですね……。

再び集落をブラつきます。何もないけれど趣があるのでこれはこれで良い感じ。

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石垣は主に石灰岩が積まれており、中にはサンゴの構造がはっきり分かるものもあります。こういう視点で見るのも面白いですね。

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石垣の上にあるくまもんの晒し首です。ブイを再利用したアートで、島内各所に置いてあります。

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集落の端にある井戸にやってきました。

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川の無い島で水を得るには、こうした洞窟の奥から水を汲んでくるしかありません。

現在は石垣島から管で真水が送られていますが、昔はここが唯一の水源だったようです。

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立入禁止ではないので下に降りてみると……意外と深い。奥はほぼ真っ暗です。フラッシュ焚いて撮影すると泥と水たまりが映ってました。

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この水たまりが水源……?これだけでも昔の生活の苦しさが想像できます。

それはそうと、下り井戸は素晴らしい点があるのです。それは下から見上げる景色。

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暗い洞窟に強い光が反射して結構幻想的です。中々癖になる景色なので、沖縄で下り井戸を見かけるとつい潜っちゃうんですよね~。

 

12時になったので腹が減ってきました。島には3軒ほどレストランがあるけれど2軒はやっておらず、最後に訪れたくしけぇーや食堂さんだけが営業していました。助かった!

石垣牛カレーをチョイス。美味い。でももっと量が欲しかった。

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こちらは友人が選んだパッタイ。いいですよね、パッタイ。普通に美味いと思います。

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このレストランはゲストハウスもやっているようですが、古民家改装というか民家ほぼそのまま。こういう宿にも泊まってみたいですねぇ。虫がすごそうだけど。

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昼飯を食べたら13時になっていました。島の西半分を歩いて周るつもりですが、、、時間が余りそう。

なので、島の西側にある屋良浜で泳ぐことにしました。自販機がある商店で更衣室とシャワーを借ります。

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水着に着替えて出発。折角だし島の西半分を周って浜まで行きます。。ちなみに下の写真に写ってる黒い点は全て蝶々です。めっちゃ多くて結構きもい。

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島の北側にある観光スポット、武士家跡に到着。ここは王政時代に武士が見張りのため駐在していた家の跡だそうです。

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どうやら、オリジナルの遺跡は港の建設に使われてしまい、今ある石は昭和40年代に再建されたもののようです。本格的な考古学調査もなされてないようですし、信ぴょう性にはやや欠けるかもしれませんね。

武士家から10分ほど歩いて屋良浜に到着。

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八重山随一の綺麗な浜らしいのですが……天気が良くない!透明度は確かに昨日の海よりも高そうなのですが……。

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1時間ほど泳いだりゴロゴロしたりしましたが、あんまり楽しくないので集落に撤退。

シャワーを浴びて着替えると既に15時になっていました。フェリーまであと1時間。やることも無いし、船に乗り遅れたらまずいので港付近でだらだらしますか……。

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今更ちょっと晴れてきたな……。まぁいいや。水は相変わらず美しい。

 

帰りの船は八重山観光フェリーにしました。安永観光と違ってデッキに出れるし船も大型なので個人的にはこっちが好みですね。ただ、速さは安永観光の方が上のようです。

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定刻で西表島上原港に到着。

1日4本の路線バスで宿へ。船の上原港着が16時25分で、バスは33分発と結構ギリギリでした。接続を考慮しているのでしょうが、この離島でそんなタイトにしなくてもねぇ。

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17時くらいに宿に到着。既にバスも終わって足が無いから宿でダラダラします。今回の旅行は一週間以上続くので、適度に休憩しないと体がもたない。

夕食を食べて22時には寝ました。星空を期待したのですが、天気はいまいちでした……。

 

つづく