転がる五円玉 ~旅と城と山~

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12月上旬の祖母山 ~地味すぎる百名山~

九州の百名山は阿蘇山を始めとして、霧島・久住・開門と個性的な面々が揃っています。

そんな九州の中央に位置するのが祖母山。標高は1756mで大分・宮崎・熊本の3県にまたがる祖母山系の主峰です。

この山は百名山の一角なのですが、屈指の地味百名山として有名だったりします。

 

今回はそんな祖母山に草木も枯れた12月上旬、北谷登山口から登ってきました。

 

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熊本市内に前泊して11時ちょうどに北谷登山口に到着。

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途中の林道はかなり細くヒヤヒヤしたものの、終わりあたりは今年修繕されてバッチリ舗装されていす。地味な登山口ですがきちんと整備してくれるのは嬉しいですね。

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駐車場付設のトイレと水道も綺麗に保たれています。

それにしても寒い。九州って温かいイメージがあるんですが普通にめちゃくちゃ寒い。気温5℃です。今日は曇り空も相まって一層寒々しく感じますな……。

 

北谷登山口からは風穴ルートで登ります。

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尾根を回るルートもあるのですが、風穴ルートの方が傾斜がキツイので登りで使いたかったからです。

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非常に地味な杉林を淡々と歩きます。

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登山口の名前にもなった北谷を2回ほど渡りますが、特に問題なし。

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北谷を外れてから急坂になります……が、ものの10分ほどで急坂終了。

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広葉樹と笹が生い茂る道。だんだん太陽が照ってきました。

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11時50分に風穴の手前に到着。

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案内板に書かれたように梯子を登ると、風穴の入口がありました。

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面白そうなので潜入してみます。

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おお、おおお!?意外と深いぞ……!

岩と岩の間を潜り抜けるようにして潜っていくとあっという間に真っ暗になりました。ヘッドライトを装着します。

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幅30㎝ほどの隙間をなんとか潜り抜けて先に進みますが……

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深さ10mほどの地点で、高さ30㎝くらいの隙間しか無くなってしまいました。

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ロープはあるので行けなくは無さそうですが……腹ばいになって進む勇気は出ません。岩に囲まれて身動きが取れない状況は表現しにくいほどの物凄い圧迫感があります。メンタルがやられそう。

 ここいらで限界なので出ます。

 

ふぅ……思ったより深かった……。潜っていた時間は約10分ほどでしたが、ちょっぴりエキサイティングな時間でした。

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風穴を過ぎてからも地味な道が続きます。

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お~梯子が出てきました。しかも結構長い。

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そして遂に標高1500m付近から氷が出現し始めました。木から水がポタポタ垂れてくるし岩が濡れるしでちょっと歩きにくいなぁ。

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12時50分、登り始めから1時間半くらいで二面岩に到着。高台が突き出ており眺めは良好です。

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うんうん、山頂方面は晴れてきましたね。これは幸先が良い。

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風が強かったので特に休憩もせず先に進みます。

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樹氷が美しい。

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風に煽られて氷があちこちに散らばっています。

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一見すると積雪しているようですが……全部樹氷の氷です。

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パラパラと氷が降ってくる不思議な道を淡々と登ると、唐突に山頂に着きました。

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13時10分、祖母山登頂です。

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そこそこに広さがある山頂。

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三角点もしっかり刺さっています。

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眼下には豊後竹田の丘陵地帯が見えるのですが、その向こうのくじゅう連山は見えません。もうちょい晴れてくれれば……。

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南東には尾平鉱山がある川上渓谷が広がります。

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ん~山頂は晴れてるんだけどなぁ。中々周囲の雲が取れてくれません。残念。

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昼食休憩をして13時50分に下山開始。

 

特筆するものもない道を下って14時5分に国観峠到着。

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樹林帯の中でぽっかりとした広場を形成しています。どうやら緊急用のヘリポートのようです。

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振り返るとどっしりとした祖母山が見えます。なんだか今になって天気が良くなってきましたね。

 

特に休憩をせず引き続き下山。

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暗い針葉樹林を進みます。

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14時40分に茶屋場に到着。ここは3県の県境になっています。

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とはいえ三俣蓮華岳のような展望はありません。

 

途中で尾根線を外れて登山口に向けて下りはじめました。

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きちんと管理された杉林が美しい。

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なんというか、奥多摩っぽいんですよね。九州の山って火山ばっかりかと思いきや、こういう山もあるんですねぇ。

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そして15時30分、北谷登山口に帰還。お疲れさまでした。

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まだ4時前だというのに日はだいぶ傾いています。冬だなぁ。

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と、いう訳で祖母山でした。いやはや、圧倒的に地味。とにかく地味。今回は山頂での展望に恵まれなかったことも相まって地味さが加速した印象です。

道中の道も笹や針葉樹林主体で特筆する所も無く・・・。唯一、風穴が特徴的でエキサイティングな場所でした。まぁ暗い洞窟なので派手さは皆無ですが。

 

ん~、祖母山は登る山ではなく見る山なのでしょうか?くじゅう連山から眺めた祖母山は非常に重厚感がありかなりの存在感がありました。

↓久住山から眺める祖母山(右は阿蘇山)

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明日は阿蘇山に登るので是非とも祖母山の立派な姿を眺めたいものです。

 

おわり