転がる五円玉 ~旅と城と山~

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冬のハンガリー温泉旅 その18・終 ~幽玄のゲッレールト温泉でハンガリー文化を感じる~

博物館を出て今朝荷物を置いたタヌビウス・ホテル・ゲッレールトに戻ってきました。

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伝統あるホテルなのでフロントも中々に立派です。ホテルマンもテキパキ働いて好印象。

でも1泊7000円なので高級ホテルと言えるかは微妙なラインですね。
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本日のお部屋はこちら。写真では分かりにくいですが天井が高いのです。3mくらいありそう。

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窓からの眺望も素晴らしい。リバティー橋とドナウ川を一望できます。

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ちなみにこのホテルにはシングルルームもありますが中庭しか見えないようです。可能ならばドナウ川沿いの部屋を取ることを推奨します。

 

さて、なんでわざわざこのホテルに泊まったかというと、ゲッレールト温泉と直結しているから。タヌビウス・ホテル・ゲッレールトの宿泊者はゲッレールト温泉に特別価格で入ることができるのです!
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廊下にも堂々とSPA RECEPTIONと掲示してあります。

5200フォリント(≒2800円)かかる所を2600フォリント(≒1400円)で入れるので結構お得です。でも、つい最近までは宿泊者は無料で入れたらしい。どこも厳しいんですね……。

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宿泊者専用エントランスで支払いを終えていざ入場。
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新古典様式のエントランスはガランとしています。
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が、一般入場者と合流する所で急に人が増えてきました。赤大理石の円柱が立ち並ぶ荘厳な雰囲気。この建物自体はセーチェニ温泉と同じ20世紀初頭に建てられたものです。
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ロッカールームはご覧の通りの大混雑。
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奥に全裸っぽい男性がいますが、大丈夫。履いてますよ。

今回は一人一か所のロッカーを貸し切りました。一見するとカーテンで仕切らててるだけですが、中には鍵付きロッカーもあるので安心です。
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水着に着替えていざ突撃。

割に複雑な館内を適当に歩いているとトルコ風呂に到着しました。
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おおう、すごい混雑です。

この空間には左右二つの浴槽があります。一つは40℃で、
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もう一つは36℃。こっちの方が人が多い。
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日本人的には36℃はぬるいのですが、ハンガリーだとこっちの方が人気のようです。

ひとまず40℃の方に入浴します。
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ん、おおぉ……ぉ……これは中々……気持ちがいい……。やはり日本人はこの温度ですね~。いいですねぇ~。
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お湯の噴出口は析出物でゴテゴテになっています。このゲッレールト温泉はカルシウムや塩分が混じっているのでそのせいでしょう。

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15分ほど入浴したら割と熱くなってきました。そろそろ36℃の方に移動するか、と思ったのですが、ご覧の通りの大混雑。
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ちょっとだけ入ったのですが、とてもゆっくりできないのですぐに出ました。

 

トルコ風呂の次に行くのはスイミングプール。
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ご覧の通り神殿のようなプールです。Googleでゲッレールト温泉と検索すると大体このプールの画像が出てきますね。

ただし、スイミングプールなので水泳帽を持っていないと入れません。残念。
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ちなみに、トルコ風呂の近くにはサウナもありますが、いわゆるミストサウナなので温度は中途半端でした。
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サウナを出たので次は屋外にあるというプールに行きます。

 

しかし、ここからが複雑でした。屋外のプールに行くのにとにかく迷ったのです。

下はゲッレールト温泉の地図です。真ん中の4番が神殿のようなプールで、左上の7番が屋外のプールです。

4番と7番を移動しようとすると、更衣室(10番・黄色)とロッカールーム(11番・オレンジ)を通過することが分かるかと思います。

これが分からなかった。まさかプールとプールの間でロッカーを通過するとは思わなあかったのです。全裸のオッサンがいるロッカーに入るたびに「おかしい、こっちが屋外プールなんだけどなぁ」なんて言っていました。

 

まぁそれはともかく外に出たのですが、とにかく寒い!!!!!!

ヘーヴィーズ湖やセーチェニ温泉でも屋外で泳いだので寒さには慣れたと思ったのですが、日中と夜では寒さが違いすぎる!!
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足も寒いし~~~!

30秒ほどでなんとか風呂に到着。
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ここのプールは40℃以上あって結構暖かいのが助かります。

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さて、のんびり夜空でも眺めたいのですが、、、ブダペスト中心街なので星は全く見えません。それに人が多くてとてもゆっくりできる雰囲気でも無い。お湯から出ている顔は凍るように寒いし(実際氷点下だったと思います)、あまり長いする風呂ではありませんね。

 

結局5分ほど入っただけで脱兎のごとく屋内に戻ってきました。

再び40℃のトルコ風呂に入浴。やっぱりここが一番落ち着きますね。
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風呂内には人々の話し声が反射して、公共の浴場としての雰囲気を強く感じます。風呂に浸かって友人や家族と語り合う文化がハンガリーにはあるのでしょう。

テルマエ・ロマエの作者ヤマザキマリさんも言及していましたが、多分これは世界でも古代ローマやハンガリー、日本、フィンランドなど少数の国にしかない文化です。直接的な繋がりは無い国々ですが、ふとした所に共通点があるのが人類文化の面白い所ですね。

なんてことを考えていたら腹が減ってきたので風呂を出ました。総じて人が多すぎたものの、トルコ風呂の独特の雰囲気は一見の価値ありです。セーチェニ温泉のような明るい解放感とは異なり、幽玄の渋い雰囲気をまとっている温泉でした。

 

さて、この後夕食に行ったのですが、GoogleMapで適当に探したレストランが大当たりで思わず別記事を作ってしまいました。

harimayatokubei.hatenablog.com

とにかく安くて美味い。おすすめです。

 

風呂入って美味い飯食べて満足しました。もうブダペストで思い残す事はありません。

 

日が変わって1月3日の朝は、まだ薄暗いドナウ川を眺めながら朝食を食べました。
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ちなみにこの日はイランで事件が起こって第三次世界大戦か!?と世間が騒いでいた時期でもあります。今思えばこれで騒いでいた頃はまだ平和だったかもしれないですね……。
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朝食を食べてからタクシーでリスト・フェレンツ空港に移動。今日はハンガリーに来て初めての曇天ですが、もう帰るだけなので問題なし。
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この後、無事に飛行機に乗って日本に帰ってこれました。

 

5日というのは正直海外旅行としては短い。短いのですが、精力的に動き回ったのでそれなりに色々回れたような気がします。特に温泉は総じてよかった。どれも個性が際立っており、文化を文字通り全身で感じることができました。

これで全18回のハンガリー旅行も終了です。読んで頂きありがとうございました。次に海外行けるのはいつになることやら……ねぇ?

 

おわり

 

今回訪れたところ

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