転がる五円玉 ~旅と城と山~

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冬のハンガリー温泉旅 その8 ~驚異の温泉湖・ヘーヴィーズ湖~

宮殿が想像よりも10倍広かったので既に午後2時を回っています。

本日のメインはあくまで温泉湖ことヘーヴィーズ湖。そろそろ行かねば十分に温泉に浸かれず本末転倒です。

早速フェシュテティッチ宮殿前の広場でタクシーを探すも……タクシーがいない(´・ω・`)

 

しょうがないのでバスで行きます。GoogleMapはハンガリーのバス路線まで網羅しているので非常に頼もしい。

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どうやら色々なバス路線がヘーヴィーズ湖に行くようですね。

ケストヘイ市街の西にあるバス停でバスを待ちます。

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しかし問題はバス路線の種類が多すぎるということ。どれがヘーヴィーズ湖に行くのか分からん!!

なので、必殺の「行先を連呼して周りにアピールする作戦」を発動。バス停に来るバスというバスの運転手に「ヘーヴィーズ!?」と話しかけます。これで周りのバス待ち客も「あぁ、あのアジア人はヘーヴィーズ湖に行きたいんだな」と認知して教えてくれる確率が上がるのです。

果たして15分後くらいにやってきた5台目のバスが、ヘーヴィーズ湖行きであることが分かりました。

一人250フォリント(≒100円)。
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ケストヘイ市街を出てから15分ほどバスは走り、ヘーヴィーズ湖の北にある繁華街に着きました。
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繁華街というか温泉街ですね。クリスマスマーケットが開催されて賑わっています。
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ヘーヴィーズ湖の入口は3か所ほどありますが、冬は南のゲートしか開いていないようです。温泉街から湖を半周してゲートに到着。
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門には「Festetics Furdohaz(=フェシュテティッチの浴場)」とあります。

早速中へ。

 

流石にハンガリー随一の観光地だけあって賑わっていますな。
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入口で入場料を払い、腕に巻くカードキーを貰います。上の写真にある改札はこれで通過。
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そして、ロッカールームもこれをタッチして入ります。
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ロッカーはこんな感じ。男女共用です。

人が待っている扉が更衣スペースですね。
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写真のタイミングではあまり人はいませんが、実際はかなり混雑していました。

なお、ロッカーの扉もカードキーで空けます。全部共通のキーを使えるというのは便利ですね。

ちなみに、ロッカールームにはヘーヴィーズ湖の模型もあります。私たちがいるのは左のゲート。
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湖の上にある白い棒がなんなのかは後で分かる。

 

ササッと着替えていざ突撃。まずは温室状の廊下と通って湖の中央部に向かいます。
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むむ、この床、結構滑るぞ。周りのハンガリー人は全員サンダルを履いているな……。ビーサンを持ってくるべきでしたか。
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中央部に到着。
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おお~温かい!!

温室プールの中のような感じです。下の看板によると、中は水温34℃・室温26℃のようです。快適そう。
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この中央部には10m四方くらいのプールのような場所があります。実はこれ、プールではなく湖そのもの。この室内は湖の上に立っており、中のプールは直接外の湖と繋がっています。
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そのため、「水深2m~38m」との注意看板まであります。
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まぁいうていけるっしょ……と思い比較的空いている場所に突撃。
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おお、温かくて結構気持ちいいじゃない、
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と、思えたのは一瞬でした。

階段からちょっと離れると、既に足は着きません。周りに人がいるためバシャバシャ泳ぐわけにもいかず、必死にその場でバタ足をします。

これが普通にキツい。気を抜くと溺死という恐怖感があるので、全くのんびりする雰囲気ではありません。

そこで周りのハンガリー人を見ると、だいたいの人は浮き輪を使っています。何も持たず浮こうとしているのは我々だけっぽい。

 

1分ほど浮かんでからたまらず上に戻りました。周りを見ると浮き輪のレンタルをやっているので フォリントで貸しているようです。財布はロッカーなので一旦戻ってから有り金を全部かき集め浮き輪を借ります。しかし3人いるのに現金が足りず2人分しか借りれない。

筆者「俺は25mくらいしか泳げないが……」

友人T「俺は5mくらいだぞ」

友人G「最後にいつ泳いだか忘れた」

 

・・・・・・ウワー!俺だけ浮き輪無しかよ!?

もうしょうがないので決死の覚悟で湖に突入します。まぁいざとなれば友人の浮き輪を掴めばいい。
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再度湖に入ってから周りを観察してみると、泳いでいるハンガリー人は殆どおらず、湖から出ているパイプのようなものにみんな掴まっています。

 

それを見習ってパイプを掴んで湖にプカプカ浮かぶと、、、意外とこれが気持ちいい。

調子に乗って床の下で泳いだり。
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なんか「湖で泳ぐ」という語感からは程遠い感じですが、これはこれでGOOD。
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10分ほど浸かってから満足して上に戻りました。

ふぅ~ッ。結構疲れた。満足満足。

 

ですが、これで終わりではありません。下の看板には室温の他に、外気温と外の水温も記載されています。

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わざわざ記載しているということは外でも泳げるという事でしょう。いや~しかし、流石に6℃の中で泳いでいる人はいないんじゃない?

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おるやないかーーい!!!!!

 

ええい、ハンガリーまで来て室内だけで終えるのか!?否ッッ!!折角だしここは突撃あるのみ。ハンガリー人にできて日本人にできないことは無い!!

いざ突撃。
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ウッ
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さ、寒い!!

これは寒すぎる!いや、体は割と平気なのですが、足元が冷たすぎる。1秒と接地していたら足の裏がパリパリと音を立てて張り付きます。これはガチでヤバいぞ!

 

すっ転ばない程度の全速力で湖に突入!
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おお!

 

これは……

 

全然あったかくね~~!!

中の水温よりもかなり低い!外寄りはマシですが、殆ど水です。

それでも、イモ洗い状態の中と違って広々としているため泳ぎやすいですね。スイスイ泳いで地下場のパイプまで来ました。
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湖の所々に出ているパイプはどうやら休憩ポイントらしい。

意外と余裕だな~なんて思いながらパイプに掴まっているのですが、ふと下を見ると底が見えない湖が広がっていました。
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うーん、油断していたけれどここは水深30mの湖。溺れたらマジで死にます。

 

パイプはおおよそ10mおきに設置してあるので、余程のカナヅチでない限りは溺れないとは思います。
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夕陽に照らされる湖を見てしばしのんびり。
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よくよく見ると、湖のへりには遊歩道が通っており散歩している人もいます。もしかしたら無断で入る人がいるかもしれませんね。

10分ほど泳いでいる間に中央から結構遠くまで来てしまいました。パイプに掴まれるとはいえ足が着いている訳ではないので結構不安感はあります。
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まぁ十分泳いだし……戻りますか。
スイスイ移動して元の階段に帰還。
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うおおおおお!!寒い!寒い!!寒い!!!
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駆け足で中央の暖房が効いたエリアに戻りました。やっぱり中はあったかい。生き返るわぁ~^。

 

私たちがさっき泳いだエリアは湖の東側です。基本的に4方向どこでも泳げるので今度は西側を泳いでみます。(なお、友人2人はもう無理とのことで行かず)
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西側は中央からすぐに階段が伸びていました。

さっそく湖の中に入ると、ほのかに温かい気がします。心なしか人も多いし、もしかしたら温泉が西側から湧いていてこっちの方が温かいのかもしれません。
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ちなみにこっちのパイプは写真のような円形です。昔の車のハンドルっぽい。
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5分ほど泳いだら流石に疲れたので出ました。

時刻は午後4時。そろそろ日没です。2日連続で遠出している疲れもあるので、ここらで撤収をしてヘーヴィーズ湖を出ます。

ヘーヴィーズ湖は大観光地なのでブダペストまでのバス便があるのかと思いましたが、意外にも皆無。やはり冬はオフシーズンなのか……。

 

しょうがないのでケストヘイ駅から素直に電車で帰ります。

まずはタクシーで黄昏時の農村を眺めながらケストヘイ駅へ。

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16時20分に駅に着きました。16時48分発ブダペスト南駅行きのチケットを購入します。

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夕食はこのスタンドで買ったケバブとポテチでした。昨晩もパンだったし、そろそろまともな物を食べたいなぁ。
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ブダペスト行きの列車は中々に年季が入っている機関車が牽引します。
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でも客車は普通。ちょっと質素ですが、行きと違って暖房がしっかり効いているので、まぁまぁ快適です。
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ケバブを食べたりうつらうつらしているとブダペスト南駅に着きました。19時24分着なのでケストヘイからは3時間弱かかっている事になります。
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んんんーああ~~、2日連続で遠出は結構疲れますね……。明日以降はブダペストを3日間観光します。のんびりとゆっくりとね。

時差ボケが若干残る頭で明日予定を立てつつ、21時には就寝しました。

 

つづく

 

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