転がる五円玉 ~旅と城と山~

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ナミビア でレンタカー旅行 その11 ~早朝のデットフレイ~

いつも通り夜は気温が急降下するため、夜半に目が覚める、そして寝袋に入って再び寝る。1日で夏から冬に

この日は夜明け2時間前の朝5時に起床して、ナミブ砂漠国立公園の最奥地であるデットフレイに行きます。

なんでこんな早起きになったかと言うと、「絵画のような光景」を見るため。

www.pinterest.at

上のリンクにある写真がまさにそれです。下の図のような状況。

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陽が照って明るい砂丘と暗い木のコントラストで成立する光景です。一時話題になったので知っている人も多いのでは?

この光景は木に陽が当たり始めたら終了するため、朝の15分くらいしかチャンスがありません。だから早起きして一路向かう必要があるのです。

 

さて、チェックアウト時刻は昼なのでテントはそのままにして出発。キャンプ場は暗闇に包まれていますが、そこかしこで人々が起きて準備をしている事が分かりました。みんな朝日目当てでしょう。

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昨日も通った砂漠への道に着きました。よっしゃ行くぞ!と思いきや、閉門している様子。係員に話を聞くと日の出1時間前の5時45分に開くとのこと。ふむ……。

 

門の前で待つこと10分。20台以上の行列ができてきました。そして5時45分に開門。
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うおおおおおお!急げ!!!最奥地までは60㎞あります。なんとか1時間後の日の出までには到着したい!20台が連なって一路西へ爆走していきます。

 

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1時間後、最奥地手前の駐車場に到着しました。疲れた……。真っ暗な中の走行はやはり気をつかいます。さて、デットフレイまであと5kmほどですが、ここで駐車します。なぜなら、この先は深砂の4WDオンリーなのです。この駐車場からデットフレイまで往復するシャトルバスがあるので、2WDの我々はそれに乗ります。
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徐々に白み始めた東の空を見ながらシャトルバスを待つ。うう……寒い……。でも美しい。しかし寒い……。

 

〜〜〜〜〜15分後〜〜〜〜〜

 

バスが来ない!!おいおいおい早くしないと陽が昇り切っちゃうんだが!?

看板があるからここで間違いないと思うんですが……。
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駐車場で震えながら待っている間にも4WD勢はガンガン突入していきます。俺らも2WDで行くか……?いやいや、万が一スタックして身動きが取れなくなったら今日1日が潰れかねない。ここは我慢、我慢だ。

 

と、言っていたらシャトルがやってきました。良かった……。係員が詰所の電気をつけて切符の販売を始めたので購入。
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どうやら始発のシャトルに乗るのは我々とドイツ人夫婦だけのようです。

乗車するとシャトルはすぐに出発しました。
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う、うおおおおお!!揺れる!揺れる!!この揺れたるや尋常ではありません。手すりを握ってても体が10cmは飛びます。結構怖い!マリオカートかよ。
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砂にハマりかけても馬力で突破。いや〜……早まって2WDで突入しなくて良かった……。

10分後、デットフレイの駐車場に到達。
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見ての通りデットフレイに直接着く訳ではありません。ここからさらに1kmほど歩いてようやく着きます。
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時刻は6時50分。既に陽は登っています。急げ……。急げ……。

おお、見えた!駐車場から10分ほど歩くと平らな窪地と枯木が見えてきました。
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そう、あれこそがデットフレイ。何百年前に枯死した木が不気味に立ちつくしているナミブ砂漠の最奥地です。太陽はまだ昇り切っていません。間に合ったようです。

 

ちなみにこの枯木には触れられません。触った場所から腐食が始まってしまうからでしょう。
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しかし看板の人間は随分アクロバティックな触り方です。どういうことなの……?マジでこういう事した奴がいたのだろうか?

 

それはさておき地面に腰を据えて撮影開始です。徐々に向こうの砂丘が照らされてきました。
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しばらく試行錯誤。
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木も沢山あるので迷いますね……。
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露出を上げると木の表面がはっきりと見えます。

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実は肉眼に一番近いのはこの上の写真。

 

あぁ〜この木良いですねぇ。枝の曲がり方が「木」って感じ。
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20mほど移動して別角度からも撮影。
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耳が痛くなるほどの静寂の中、シャッターを切る音だけが響きます。

さて、デットフレイに着いて5分ほど経過。まだまだ陽は地面に達していません。
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ここらで縦構図にしてみます。
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これはこれで良いな……。徐々に地面まで照らされてきたので地面と砂丘の間に白い線が引かれたようになっています。

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みるみるうちに太陽は昇って、デットフレイ最早撮影は困難となりました。デットフレイに着いてから10分後くらいの事です。

一息ついて全景を見渡してみます。
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昨日見た三角形の砂丘とは違いたおやかな形の砂丘です。堅く白い地面と固まった枯木があるせいで砂丘の穏やかさが強調されています。一口に砂漠と言っても様々な姿がある事がよく分かる絶景。

 

さて、折角だし背後の砂丘でも登ってみたのですが……途中でダウン。傾斜がキツすぎるのと、先駆者がいないので砂が固まっておらず難儀しました。
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上の写真は微妙に高いところから撮ってるのが分かると思います。多分高さ50mくらいですね。

ちなみに例によって遠近感が無く砂丘の高さは分かりにくいですが、多分200m〜300m程度はあります。
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謎のオッサン?に見下ろされるの図。あそこまで行ってやろうと思ったんですが……。

 

さて、私は写真を撮れたので満足しました。友人2人もOKとの事。デットフレイを後にしてセスリムへ戻ります。
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ちなみに、デットフレイの地面は塩が固まってできた堅い地面です。叩くとコンコンという音がするくらいには堅い。
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行きと同じシャトルで戻ります。
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帰りはなぜかゆっくり運転。もしかして朝は急いでいる私たちを見て配慮してくれたのでしょうか?

私たちの車がある駐車場に帰還。この後はキャンプ場にさっさと戻ってナミブ砂漠を出ます。
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これは帰り際に再び砂丘を望みます。
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当然ですが、夕陽だった昨日とは真逆のコントラストですね。
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デットフレイも良いけれど、まさに砂漠といったこの風景も良い。

最後に折角だし車を撮影。
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午前9時頃にはセスリムのキャンプ場に戻りました。

 

やけに焦ったせいか割と疲労しています。しかし!今日は大西洋岸の都市スワコップムントまで行かねばなりません。ナミブ砂漠を離れる感傷に浸る間もなくテントを撤収して一路北へ向かいました。

次来るときは、もっと良いレンズで来たいですね。

 

つづく

harimayatokubei.hatenablog.com

 

今回訪れたところ

①駐車場……ここからシャトルがデットフレイに向けて出る。頻度は不明

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②デットフレイの駐車場(仮称)……この辺でシャトルは止まる。北に行くとソサスフレイ、南西に行くとデットフレイ。どちらも直接見えないので係員に話を聞くべき。

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