ナミビアでレンタカー旅行 その6 〜青空と風の港町 リューデリッツ
フィッシュリバーキャニオンを後にして再び地獄の砂ロードを爆走します。
うーん・・・・・・う~~~ん、飽きたな。
あ、あ、ああああああああああ!!!もう飽きたぞ!!!うおおおお!!!キエエエエエエエエ!!!
あっ!?お花が咲いてる!?(車を)停めろ停めろ!!
これはヤベェな!!!すげぇ!!!さっき咲いてた花と同じじゃん!すげぇ!!
あまりにも景色が単調すぎてうめき声を上げ続ける集団と成り果てています。連日8時間以上走り続けると話すことも無くなるのです。
泊まったキャンプ場をあっさり通過。
そのまま昨日通った道を戻ります。
1時間ほど走ってC12との三叉路に到着。ここから先は北西に進路を取ります。道のランクがDからCになったとはいえ基本はガタガタのダートです。スリップしないように神経は使うし、なにより疲れる。
下の写真のような虫っぽい標識をたびたび目にします。これは「フェンス」の注意書きですね。敷地の境界かどうかは分かりませんが、こんな荒野もフェンスで区切られているのです。
ちなみにこの写真の奥にフェンスが小さく写っています。
時にD545との分岐(27°03'18.4"S 17°51'59.9"E)に着きました。
鉄道の行き違い設備や小屋があるのですが地名は特にないようです。通過してC12を進むのですが、急に道が荒くなってきたのです。道の真ん中に深さ30cmくらいの溝があったりしてとても走れたものではない。停止して地図を確認します。
さっき分岐したD545もC12と同じくB2へ通じているので、引き返してD545を通ることにしました。正直D道はあまり通りたく無いのですが・・・・・・仕方が無い。
このD545は途中でダム(ナウート貯水池)を通過します。橋でもあるのかと思いきや、まさかの川。ここで引き返すわけにもいかないので一気に突入します!
ザザザザという音を立てて無事に通過しました。意外となんとかなるもんですね。ちなみに上の写真には白い鳥が写っています。この砂漠にこんなオアシス(?)的な存在があるのは驚きです。この水はどこから来たのだろうか。
そんな川を一瞬で通過してダートを走ること45分。「リューデリッツまで240km」という看板が出てきました。そしてまもなくB2と合流。
ほ、舗装路だぁ~~~!!!やったー!!うわあ、すっごい走りやすい・・・・・・。150km/h出しても余裕すぎる。これですよね。これ。ダートは非人道的すぎました本当に。
ダートで纏った砂を振り払うようにB2を爆走すること2時間後、13時にアウスに到着しました。
ここらで最大の町ですが、家が100軒ほどあるだけです。B4道路の補給都市的な側面もあるので、町のしょぼさに反してホテルは3軒あり商店もきちんと開いています。
Bahnhof Hotel Ausというホテルのレストランで昼食。
砂漠の小汚いレストランかと思いきや、意外にも優雅な雰囲気。気温は30℃くらいなので日陰なら至極快適です(しかもWIFI付き!)。
紅茶とピザを食す。140NAD。
砂漠の風を浴びながら飲む紅茶は美味い。
さて、昼食を食べ終えたてリューデリッツに向けてラストスパートです。残り200kmなので2時間もあれば余裕で着く計算。
黄金の枯れ草に覆われた大地を疾駆します。スピードはガンガン出せるし、景色は素晴らしいし言うことありません。最高です。
走ること1時間半程度、リューデリッツまで20kmというあたりで急に砂が舞い始めました。
どうやらこの辺りはナミブ砂漠の砂山の南端付近らしいですね。車体に砂がバチバチと当たってうるさい。
なんか町っぽいのある!!と思ったら現役の町ではありませんでした。
あれはコールマンスコップというゴーストタウンです。明日行くので今日はスルー。というか風が強すぎてとても歩けません。
そうこうしていると砂塵にまみれるように立つガソリンスタンドや家々が現れました。ナミビア南部の中心都市であるリューデリッツ(Lüderitz)に到着です。
市内に入って30秒もすると車を停められそうな場所があったので駐車しました。
地図を見てみると……どうやら町の中心部のようです。人通りは少なく、いかにも田舎町といった風情。家々があるせいか風は無く普通に歩けますね。
折角なので観光をしましょう。まずはリューデリッツ駅へ。
駅らしく町の真ん中にあって非常に目立ちます。白を基調としたシンプルな外観。
扉が開いていたので中に入ってみるとホームに出ました。
線路が意外にも枕木ではなくスラブ軌道っぽくなっています。金かけてるなぁ。でも係員に聞いたら旅客運用はないとのこと。
次は町の南西にある高台に来たのですが、こっちは風が強い!!立ってられないレベルの暴風が海から吹いています。海風なので砂まじりではないのが幸いです。
こうして高台から見ると家々が密集しており「都市」としての景観がありますね。人口は1万人ちょいしかいませんが。
この高台にあるフェルゼン教会(Felsenkirche)は1908年に建てられました。こぢんまりとしていますが、正統派のゴシック様式です。
風から逃げるように教会内へ。
外観どおりのシンプルな内装……かと思いきや派手なステンドグラスが目を引きます。
外ではゴウゴウと音を立てて風が吹き荒れていますが中は静かです。異世界のよう。
100年前にヨーロッパからダイヤモンド掘りに来た人々が建てたこの教会。この風と砂しかない大地で唯一母国と繋がれる場所だったのかもしれません。
この教会から海側を眺めると高級ホテルと灰色の海が見えます。
本当に荒凉という言葉がしっくりきますねぇ。
次は港の方へ行きます。
これは港のはじっこにあるレーダー。この先には灰色の海しかありません。
振り返ればリューデリッツ港が見えます。ナミビア南部の拠点港なので割と大きめな船も入港していますね。遠洋漁業かな?
リューデリッツは歴史ある街なんでこの他にも見所はあるようですが、前日から走り続けてもう限界。スーパーで食材を買ってから車に戻って今夜の宿に移動します。
町外れにある宿に到着。実はキャンプ場もあるのですが、この強風でテントを張るのは無謀なので宿にしました。
さて夕食を作ります。本日のメニューはカレー!
この宿、IHキッチンまであります。こういうあたりからナミビアという国家の意外な経済力が分かりますね。
完成。
さてお味は……不味い!!!
くっ、インディカ米の炊飯に失敗しました。芯が残りまくってとても食えたものではありません。しかもルーが激辛です。どうやら友人がカレーパウダーを規定の3倍入れてしまったらしい。アホか。
大失敗しましたが捨てるのは忍びないのでなんとか完食。あとは適当にネットでもして早々に就寝しました。やっぱり柔らかいベッドはいいですね。寝袋とは違う……。
つづく
harimayatokubei.hatenablog.com
今回の行程
本日の宿
やや町外れにあるので車必須。独立した部屋が3軒固まっています。Booking.com経由で予約したらドアに名前が書かれた紙が貼ってありました。キッチン、シャワー、WIFI、コインランドリーあり。文句なしです。
今回訪れたところ