転がる五円玉 ~旅と城と山~

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10月下旬・晩秋の飯豊山へ 日帰り強行軍

10月23日で飯豊山を日帰り登山してきました。

完璧な秋晴れで、最高に良かった!!

山深いので2泊3日くらいが適当なのでしょうが、何を思ったか日帰りにしたせいでかなりの強行軍となってしまいました。

弥平四郎5時ー三国小屋7時45分ー切合小屋8時50分ー山頂10時30分ー三国小屋13時ー弥平四郎15時15分

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金曜夜につくばを出発してから5時間ほどで弥平四郎登山口に午前1時到着。会津若松からすぐだろうと思ったら意外と遠くて驚きました。それに最後の方は道がガタガタで底は擦るわタイヤ空転するわで大変。でもFITで無事に行けました。

秋もかなり深いためか車は1台しかありません。ちょっと寂しい。

 

午前4時45分に起床。氷点下の寒空の下で準備をします。

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↑午前5時の弥平四郎。見ての通り真っ暗です。

 

午前5時15分に出発。まずは新ルートで尾根まで一気に出ます。

40分ほど必死に登ると日が上がってきたので周りが良く見えるようになりました。

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紅葉が素晴らしい。緑と黄のグラデーションが美しい。10月下旬は標高1000mくらいが一番綺麗そうですね。

ちなみに見えているのは巻岩山です。

 

6時18分に上ノ越にでました。ここからは尾根移動です。

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↑磐梯山と会津盆地

 

尾根は展望があんまり無くてちょっとダルい。

途中で50m以上アップダウンがあったのですが、基本的には鼻歌混じりで進んでいきます。気分よく歩いていると三国小屋が見えてきました。

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三国小屋に到着。思ったよりも立派です。

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既に管理人はいません。

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午前7時43分に到着。ここまで150分ですね。

10分弱休憩して出発します。ここから始まるのが飯豊山名物、細い県境です!

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(出典:デイリーポータルZ)

ここの盲腸県境は廃藩置県の際に、会津藩の領地だった現・新潟県東蒲原郡が福島県ではなく新潟県になったことが発端らしいです。

この際に、飯豊山を含む飯豊神社が新潟県になったことに対して、麓の福島県の村が猛反対。県知事の仲裁でも収集できず、結局は内務大臣の裁決により飯豊山神社の参道のみ福島県に属することになったとのこと。

そのため、下のような画像が撮影できます。

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登山していると県境を意識することは多いですが、ここは特に異例ですね笑

 

三国小屋から先も引き続きアップダウンが続きます。

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そこそこ長い梯子場です。晴れているため岩は全く滑ることは無く不安感はありませんでした。

一時間ほど歩くといよいよ飯豊山が姿を見せ始めます。

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穏やかな山容がいかにも東北らしくてGOOD。

 

8時48分に切合小屋に到着。

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三国小屋からは一時間かかっていないので5分ほど休憩して出発します。

 

アップダウンを繰り返していましたがいよいよ最後のピークである草履塚に到着。

飯豊山を目の前にしての150m近い登り返し、精神的にかなり辛い場所です。

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↑手前からは飯豊山が本当に良く見えます。

 

草草履を下りきったらお地蔵さんがお出迎え。

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次は飯豊山最後の難所である御秘所が待ち受けます。

 切り立った岩の上を歩く危険個所です。

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落ちたら間違いなく死にますね

乾燥していたので滑ることは全くありませんでした。

 

さて難所を越えてからは最後の登りが続きます・・・。正直、かなり、しんどかったですがここが堪えどころ。

10時14分、飯豊山神社に到達しました。

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ここにある本山小屋にザックをデポして、山頂を目指します。

 

本山小屋→山頂は高低差のほとんどない快適な道を歩みます。ここまで頑張ったご褒美ですね!

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後ろを振り向くとこれまで歩いてきた道が望めます。

 

そして遂に10時35分・・・出発から5時間30分で飯豊山山頂に登頂しました!

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眺望は最高です!西は佐渡島、東は猪苗代湖まで見えます。

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↑新潟市街と背後に見える佐渡島。思ったよりも佐渡島の存在感がある。

 

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↑磐梯山と猪苗代湖。

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低い地点の紅葉との対比がいい感じです。ちなみに右上に粟島も見えています。

 

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↑大日岳方面。打って変わって急峻な表情を見せます。

 

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↑一等三角点。この山が明治から重視されてきたことが分かります。

 

ひとしきり頂上を楽しんでから10時42分に本山小屋に引き返します。

本山小屋で昼食を摂ってから下山開始。

行きは飯豊山や大日岳を見ながら登ってきましたが、帰りは米沢盆地や会津盆地を見下ろしながら下っていきます。

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↑登山道と米沢盆地

 

13時ちょうどに三国小屋に到着。10分休憩して出発します。

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↑磐梯山が本当に良く見える

 

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↑巻岩山付近にある獅子沼。藪の中にあるので異空間っぽさがある。

 

帰りは行きとは違い、だらだらとした登りが続く長坂ルートで下ります。

これが精神的にかなりキツかったです。ぼろぼろの岩が露出している場所や木の根っこが派手に出ている荒れた道を下ります。アルプスあたりではちゃんと整備してあるとは思いますが、登山者が少ないのでしょうがないですね・・・。

三国小屋を出発してから二時間後に祓川小屋に到着。

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最後は川を渡ります。

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そして…出発から10時間後の15時15分に弥平四郎駐車場に帰ってきました。

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相変わらず他に誰もいない・・・

途中で数人の登山者とすれ違ったのですが、いずれも川入のほうからでしたね。

 

登り、下りともにコースタイムの6割ほどで歩けました。結果的には太陽のある時間帯に戻ってこれましたが、かなり疲労したので一泊をおすすめします。

特に長坂ルートの下りは体力・精神力ともに消耗しました。

 

しばらく車でグッタリしてから帰りの運転。

 

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↑水鏡になっている阿賀野川

 

その後はひたすら茨城を目指して南下します。

午後10時につくば市に着いて無事に帰宅!

 

総行程28時間のかなりハードな登山でした。

ですが、美しい紅葉と奇妙な県境や思ったよりも美しかった飯豊山を堪能できた非常に濃い登山だったとも思います。

 

本当に良い山でした。おそらく再訪します。次は2泊くらいで縦走ですね!!