転がる五円玉 ~旅と城と山~

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8/11 新義州→平壌 いよいよ北朝鮮入国

列車はゆっくりと鴨緑江を渡り北朝鮮側の国境の街「新義州」に着いた。

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↑線路脇に植えられたとうもろこし こんな隙間まで農地にするとは・・・

 

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新義州駅 すごい標語の量

 

停車してから10分後くらいに入国管理官が乗り込んできた。

はじめに、丹東で停車中にあらかじめ書いておいた入国カードと物品所持申告書類(?)を渡す。

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これらの書類を全て渡した上でいよいよ入国審査・検査開始。

私たちのコンパートメントは二人の係員が担当した。

手順としては

①身体検査

②荷物検査

③電子機器検査

となる。

 

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↑集められた電子機器類。

検査はなんと4人分で1時間にも渡った・・・。

ただし、その間は自分の荷物が検査されている時以外は寝ていても良い。

荷物も完璧に調べられる訳ではなかった。自分なんかはザックの半分まで取り出してから「もういいよ!」的な対応された。

 

さてここで特別企画。

北朝鮮にどうやって反体制的な(エロ)画像を持ち込むか?」

カバン類とは異なり、パソコンについてはかなり厳重に調べられる。

その目的は北朝鮮にふさわしくない画像映像の持ち込みを取り締まるためである。

金親子を揶揄する政治的にヤバイのはもっての外だが、北朝鮮はわいせつ物品所持に異様に厳しいことでも有名だったりする。

参考↓

【夫人も撮影してた!?】金正恩の元恋人・玄松月さんがAV撮影の罪で公開処刑 - NAVER まとめ

公開処刑ってマジかよ・・・

そのためかフォルダ全て検査するといっても過言ではない。北朝鮮がいかにメディアの効果を恐れている証左であろう。

しかも係員を田舎の役人と侮ってはいけない。毎週何人ものデバイスを操作してるためか相当慣れている様子だった。

iphoneiPadも例外ではなく、写真・動画は全て見られる。

 

ところが、他のアプリは一切見ない。

単純に使い方が分からないためか、それとも写真を他のアプリにも種類によっては入れられることを知らないのかは分からない。

 

つまり・・・

スマホなどに純正の写真アプリ以外にメディアを入れられるアプリ(Kindolとか)にエロ画像を入れていてもバレない

 

失敗しても責任は取れませんがね!!

(ちなみに友人のDは思いっきりAVのスクショが見つかりましたが、軽く注意されただけで何事もありませんでした。)

 

荷物検査の厳しさははっきり言って係員次第なのでなんとも言えないです。

私個人は思ったより厳しくない、と思いました。

(ただ、他のブログでは「厳格な審査」と書いている人もいます。)

 

入国審査は4人分でおよそ1時間で終了。

30分ほど待ったら列車は再びゆっくりと走り始めた。

 

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新義州市街。道は広いが車がいない

 

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↑弁当(56元)

なぜか食堂車から届けられた弁当。56元は高すぎる。

 

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↑ただひたすらに牧歌的な風景が展開する

 

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↑牛が労働力として現役なのが驚き

 

平壌到着が19時30分で、まだ5時間以上あったので昼寝することに。

4人中4人が徹夜(硬座・飛行機・空港・ネットがあるうちに徹夜でパズドラ)だったので全員爆睡。

 

スヤァ・・・・・・・

・・・・・・・

・・・・・・・・

・・・・・・・・・

ドンドンドンドン

 バンバンバンバンバン

おっ、なんか駅に着いたっぽいな・・・?

おもむろにドアを見ると白い防護服を着た人が立って「出ろ!」のジェスチャーをしている。

なにか緊急事態でも起こったかもしれないと思い、飛び起きて外を見ると明らかに新義州よりも規模の大きい駅に止まっていた。

もしや・・・・これは・・・

平壌!?

死ぬほど焦って荷物を持ってコンパートメントから飛び出る。周りには乗客が1人もいない。友人たちも出てくるが忘れ物チェックを欠かさずやるあたり流石だった。

 

列車から出ると中年の男性が1人声を掛けてきた。

「日本人ですか?(日本語)」

そう、この人こそが今回のガイドとなるパクさんである。

「いや~乗ってないかと思いましたよ」

「外を探し回りましたよ」

といいつつ人の少ない平壌駅を後にする。

 

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↑夕焼けの平壌駅。曇っているのはスモッグではなくレンズの曇り

 

外に出ると中年の女性が話しかけてきた。

「もう少しで会社に戻るところでしたよ(日本語)」

二人目のガイドのキムさんである。

とりあえず基本的な注意事項として

軍人と建設中の建物以外は撮影可能

と言われた。

おもったよりも緩いが、あくまで原則であるので旅行中にガイドからたびたび撮影についての細かい注意を受けることになる。

北朝鮮観光は常に二人のガイドがつく。

大変申し訳ないことをしたと言いつつバスに乗り込む。

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↑ヒョウ柄の服を着た人がキムさん。こっちを向いている人がパクさん

 

とりあえず今回泊まる高麗ホテルに移動する。

 

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↑設備は古いが、一応高級ホテルだけあって快適

 

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↑部屋からの景色

 

荷物を置いただけで夕食へ出発

 

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↑鍋だった。味はまぁ普通。

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↑掻き揚げなども出てきたが、すべて日本風でおいしい。

 

その後は高麗ホテルに戻って明日以降の観光の打ち合わせ。

おおむね事前の相談どおりだが、何故かガイドが

「科学技術殿堂」

という場所をやけに勧めてくるので行くことに。

どうやら金正恩肝いりの建物らしい。

ガイドさん側も明日以降の打ち合わせがあるようなので早々に解散。

 

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↑高麗ホテルのロビー

 

この時点で夜9時。もはや何かをする余裕も無く部屋に戻って寝る。

こうして長い長い北朝鮮一日目が終わった。

 

つづく

harimayatokubei.hatenablog.com