転がる五円玉 ~旅と城と山~

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イーニン観光 そしてウルムチへ・・・ 3/15

朝8時に起きましたが、まだ暗かったので二度寝。10時くらいに今度こそ起床しました。

今日は夜にウルムチに移動するので、イーニンとその周辺を観光します。

 

まずは朝食。

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相変わらずの坦々麺。美味しいし安い。神。

それに驚くべきことに食堂にWIFIが飛んでいます。やはり神。

 

まずは林則徐記念館へ行きます。ユースホステルからは徒歩10分くらいです。

途中に中学校がありました。

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校門に昨年の大学合格者を掲示してあります。一番上の子は上海交通大学に行ったようですね。高考600ってなんなんでしょうか、センター試験みたなもん?

 

 

林則徐記念館はマンション街の中にありました。

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林則徐って誰やねん、という感じでしたが、wikipediaで「常に国家のことを考え続けた、清廉潔白な政治家」と書かれているように相当に偉大な政治家だったようです。

清の阿片害を深刻に思い輸入された阿片を全て焼き払った所、イギリスの怒りを買って阿片戦争を引き起こした張本人としてイーニンに左遷されます。そして、当時(今でも)ド辺境のイーニンでも決して腐らず治水に取り組み業績を上げました。

そんなこんなでイーニンでも尊敬されているようです。それに、漢民族が異民族の土地で業績を上げたというのは中央政府的にも非常に都合が良いのでしょう。

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銅像だけではなく、割としっかりした展示館があります。

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阿片で腐る人々

 

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黒い鈴みたいなのは阿片玉。

 

まぁ当然ですが阿片関連の展示が多い。結構ガッツリとした資料館なのでおすすめです。本来は50元かかるようですが、「俺ら学生なんだよ~」と頼み込んだところあっさり無料で入れました。

 

次に行くのはイリ将軍府「恵遠城」す。恵遠城は清代のイリ地方の中心地でしたようです。

取り敢えずバスに乗ってバスターミナルへ。

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やけに物々しい雰囲気のバスターミナル。鉄条網で仕切られています。

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恵遠城行きのバスを探しますが、中々ありません。が、30分ほど周りの人に聞きまくってようやくマイクロバスを発見しました。

 

バスに揺られること西へ行くこと一時間、恵遠城に着きました。

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まぁ有名観光地って訳ではないし、オフシーズンなので閑散としています。街自体の構造は十字型になってて単純ですね。

一番初めに見えてくるのが望楼です。シンボリックな建物なのですぐに分かります。

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まぁそこまで高い訳ではありません。あまり雨の降らない土地だからか、通気性は高そうですね。

こちらは、周囲の城壁にある望楼です。こちらの建物の方が一般的な望楼に近い気がします。本来は東西南北にあったようですが、現在は東門しかありません。

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下の写真は城壁の修復されていない箇所です。

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中国の城壁は主に土でできているので、風化するとなんともいえない渋さがありますねぇ。私は結構好きです。

 

この望楼やいくつかの記念館は観光で立ち入ることも可能なのでしょうが、オフシーズンだからか閉まっていました。ちょっと残念です。

 

街中の看板を見ると、漢字の他にウイグル語もしっかり併記してあります。フォントサイズが漢字と比べて小さいのですがちゃんと読めているのでしょうか。

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売られているパンはサマルカンドナンを彷彿とさせてくれます。というかこの写真だけ見たら、ウズベキスタンで撮った写真と見分けはつきませんね。

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帰りはミニバスで帰りました。中心都市→地方都市は交通手段を見つけるのが大変ですが、逆は楽勝ですね。

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帰りにも当然ですが、イーニン市に入る際には関所を通らなくてはなりません。

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昨日の二の徹を踏むわけにはいきませんので、今回は車が関所の渋滞に入ると共に徒歩で先に移動して、関所を通過しておきました。無事にもとのミニバスに乗れて一安心。

 

イーニン市街にはまだまだ観光地はありますが、なんだか疲れたのでユースホステルに帰ります。ちなみにこの時点で午後6時でした。

この後は23時に出るウルムチ行きの飛行機に乗ればイーニンでの用事は全て終わりです。

 

最後の夕食もこの食堂で。水餃子とチャーハンをチョイスしました。

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やはり美味しい。長めの旅行だと食事の重要性は普段の生活以上に高まることを実感します。

 

宿で少しぐだぐだしてからイーニン空港へ。バスが通っていないため、タクシーで行きました。5kmくらいで5元でした。空港の敷地に入る際にパスポートチェックがある程度で警備は並って感じですね。

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イーニン空港はまぁごく普通の地方空港って感じです。出発ロビーに卓球室があるのはちょっと驚きましたが。

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中国南方航空CZ6830 イーニン23:55発 ウルムチ01:00着

お値段なんと3081円!!

死ぬほど安い!本当は寝台列車で移動する予定でしたが、値段がほぼ変わらなかったので飛行機で行きます。

 

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つづく

 

 

ジャルケント→国境→イーニン 3/14 中国入国!

夜更かししましたが、朝の8時に起床しました。

 

朝食は見ての通りです。

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う・・・美味いッ・・・!!

冗談抜きでこの旅行一番の美味しさでした。なんでこんなクオリティの高い宿が辺境にあるの?謎だ・・・。

 

徒歩でバスターミナルに向かいます。午前9時発車とのことでしたが、案の上遅延しました。

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9時30分頃にジャルケントを出ます。

 

しばらくはいつも通りの荒野を走りますが、途中でパスポートチェックがあり、なにやら門を通ります。

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その後、すぐに小さな村を越えてから、おそらくは国境と思われる河を渡ります。

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こうしてジャルケントを出てから一時間後にカザフスタンの出国管理局に着きました。

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この旅三回目の陸路国境越えなので、あまり緊張はしていません。出国なので、審査なども緩かったので、特に書くこともなく15分くらいで出国しました。

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その後はバスを待ちます。歩いて中国側に行けるでしょ、と思ったのですが、なんと緩衝地帯が2kmもあるらしく、しかも徒歩では行けないとのことでバスを待つしかありませんでした。

ひまわりの種を齧りながら30分ほど待ったらバスが来ました。その後、緩衝地帯を越えると・・・

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いよいよ中国です。

 

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当たり前なんですが、全部漢字ですね。そして、建物がきれいで立派!!これまでの国とは国力が圧倒的に違うことが良く分かります。

入国審査は中国も特に何事もなく終了。高圧的な係員もおらず、全体的に紳士的な方ばかりです。

過去の旅行記を読んでると「ビザ無し渡航を係員が知らなかった」「嫌がらせをされた」とかあってちょっと心配でしたけれど、杞憂に終わりましたね。入国管理の機器なども上海で見たものと同じでしたし、全体的なクオリティアップが図られているようです。

ちなみに、中国とカザフスタンの時差は2時間なので、9時にジャルケントを出たのに、コルガスに着いたのは13時です。。これは時差ボケの予感。

 

さて、入国しましたが、なにはともあれ現金がないと始まらないので銀行に行きます。中国建設銀行の店舗がありましたが、なんと入る際にパスポートチェックと番号の控え、荷物は持ち込み禁止(財布のみ持ち込み可)という予想以上の厳重ぶりでした。やはりテロなどが起こりやすい地域なので警戒しているのでしょう。

500元ほど入手したので、次にイーニンまでのバスターミナルを探します。

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国境近くに鉄道の代理店?のようなものがありましたが、バスターミナルは銀行から徒歩5分くらいの位置にありました。

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ターミナルに入るときも荷物検査がありますが、北京の地下鉄のような甘いものではありません。パスポートはスキャンされ、荷物は中まで全部見られます。

 

イーニン行きのバスは割りとあっさり見つかりました。まぁこの地域の中心都市ですし当然かな。

お値段は元です。

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普通のマイクロバスです。バスの質はカザフスタンより落ちたな・・・。ちなみにこの後すぐに出発したので昼飯はバナナ2本でした。

 

カザフスタンよりも木が多い田舎を走ります。道路の質は日本の高速レベルです。また、荒野ばかりのカザフスタンと違って人家が途切れることがありません。

2時間ほど経ったらなんと関所が見えてきました。

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この道路を通ってイーニン市に入る人は例外なくこの関所でIDを記録しなければなりません。外国人も例外なくパスポート番号を記録されます。いやはや、恐ろしい。関所なんてものは江戸時代以降無くなったもんだと思いましたが、意外にあるものですねぇ。

20分くらいかかりましたが、関所を通過すると・・・バスがいません。どうやら、私たちが外国人であるため通過に時間がかかり置いていかれたようです。嘘だろ・・・。

仕方ないので適当なバスを捕まえて元でイーニンまで運んでもらいました。

 

イーニンは人口50万を超えるそこそこの大都市です。日本の政令市に匹敵するくらい賑わっています。

 

 

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今日の宿は青年旅行舎、つまりユースホステルです。バスターミナルから15分くらい歩いたら着きました。6人ドミトリーで60元(=950円)。ほどほどに安いですが、田舎でこの値段ってあたりに物価高を感じます。。

 

ちなみに夕食は坦々麺です。中華料理おいしい・・・日本の味に一気に近づいた雰囲気です。13元(=200円)。

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宿ではWIFIも通っており、快適にネットができ・・・ません。クソ中国政府はツイッターやらFBやらを規制しているので中々めんどうくさいです。チョモランマVPNという去年以来使っているVPNが優秀なのである程度は使えますが、それでも不便。

時差の関係もあり、0時過ぎには就寝しました。冬なのに9時すぎまで余裕で明るくて調子が狂う・・。

 

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つづく